オンライン地図を手がける中国AutoNavi(高徳地図)は現地時間2014年4月11日、中国Alibaba Group(阿里巴巴)が同社を買収することで最終合意したと発表した。買収総額は約15億ドルにのぼる見込み。

 両社は2月10日に、AlibabaがAutoNaviを完全子会社化する計画で交渉していることを明らかにしていた。AlibabaはAutoNaviの全発行済み株式の28.2%を保持しているが、残りの株式をすべて取得し、完全子会社化を目指す。

 合意条件のもと、AutoNaviの株主は普通株1株につき現金5.25ドルまたは米国預託株式(ADS)1株につき現金21ドルを受け取る。買収額は、2月10日の前営業日(2月7日)の終値より27.0%高い。

 買収手続きの完了は2014年第3四半期を見込んでおり、手続き完了後にAutoNaviは米Nasdaq市場から同社ADSを上場廃止する。

 AlibabaのJonathan Lu最高経営責任者(CEO)は「AutoNaviの有能なチームが加わり、モバイルコマースがいっそう当社ユーザーの生活に融合していくことを楽しみにしている。AutoNaviが今後も、競争が激化する地図アプリケーションおよび地域サービス市場において強力な地位を維持すると確信している」と述べた。

 なおAlibabaは米国での新規株式公開(IPO)を計画していること先月明らかにした(関連記事:Alibaba、Weiboが米国でのIPOに向け手続き開始---複数の海外メディアが報道)。年内のIPO実施が見込まれる同社の企業価値は約1400億ドルと試算され、2012年に行われた米FacebookのIPO以来の規模になると見られている(英Reutersの報道)。

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