写真1●シンプルVPNの概要(出典:ニフティ)
写真1●シンプルVPNの概要(出典:ニフティ)
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写真2●サービスアダプターの外観
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 ニフティは2014年4月10日、ユーザー企業の拠点間や同社のIaaS「ニフティクラウド」をレイヤー2でLAN間接続するネットワークサービス「シンプルVPN」を発表、同日提供を開始した。専用のVPN接続機器「サービスアダプター」を拠点に設置して社内LANを広域に延長する。月額制で課金する。

 シンプルVPNは、ニフティがこれまで提供してきたレイヤー2VPN機器「サービスアダプター」(関連記事:オンラインストレージを社内LANにつなぐ、ニフティがネット機器とセットでサービス提供)を応用した、新たなLAN間接続サービスである。接続先の違いや用途に応じて、クラウド接続や拠点間接続など、4つのサービスメニューを用意した。

 前提となるサービスアダプターは、EtherIPのブリッジ装置である。LANセグメントを流れるイーサネットフレームをIPでカプセル化し、既存のIPルーター装置とインターネットを介して通信する仕組み。セキュリティはIPsec VPNで保つ。サービスアダプターで拠点間をつなぐことで、複数拠点を同一のLANセグメントとして運用できる。

拠点間接続やIaaS接続など4メニューで構成

 4つのメニューと価格(税別)は、以下の通り。なお、サービスアダプターを設置/運用する基本料金「シンプルVPN基本料金」は、初期費用が1台当たり1万6000円、月額費用が1台当たり2000円。これに加えて、それぞれのメニューごとに別途費用がかかる。

 (1)「クラウド接続サービス」は、ユーザー企業のLANとニフティクラウド(ユーザーが契約したサーバー/ストレージ)をLAN間接続する。価格は、設定依頼時に必要な作業手数料として1件当たり5000円がかかる。月額費用はかからない(基本料金のみ)。

 (2)「拠点間接続サービス」は、ユーザー企業の拠点間をLAN間接続する。ニフティクラウド上に置かれたVPNの中継センター「PL2Cセンター」を経由して拠点間をつなぐ。価格は、設定依頼時に必要な作業手数料として1件当たり5000円がかかる。月額費用はかからない(基本料金のみ)。

 (3)「リモート接続サービス」は、インターネットに接続したパソコンやスマートデバイスからPL2Cセンターを介してユーザーの拠点にリモートアクセスできるようにするサービスである。価格は、リモート接続アカウントごとに月額1000円(基本料は別途必要)。

 (4)「デバイス管理サービス」は、ユーザー企業のLANに接続されている機器の一覧を参照できるようにするサービスである。SSDP(Simple Service Discovery Protocol)プロトコルを使ってUPnP(Universal Plug and Play)デバイスを検出する仕組み。同サービスは、基本料だけで利用できる。