写真1●ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏
写真1●ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●統合ワークスペースからさまざまなアプリケーションにアクセスできる
写真2●統合ワークスペースからさまざまなアプリケーションにアクセスできる
[画像のクリックで拡大表示]
写真3●ヴイエムウェア マーケティング本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャ 本田豊氏
写真3●ヴイエムウェア マーケティング本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャ 本田豊氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ヴイエムウェアは2014年4月10日、仮想デスクトップソリューションの最新版「VMware Horizon 6」を発表した。最新版では、「Office 365をサポートするなど、アプリケーションデリバリー機能が向上したほか、管理機能も強化した」(ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏、写真1)という。

 VMware Horizon 6では、RDS(リモートデスクトップサービス)ホスト型アプリケーションやRDSセッションベースのデスクトップ、仮想デスクトップ、「VMware ThinApp」でパッケージ化されたアプリケーションなどを単一プラットフォームで提供する。RDSセッションベースのデスクトップは従来のバージョンでもサポートしていたが、今回新たにRDSホスト型アプリケーションをサポート。これにより、アプリケーションやオンラインサービスにシングルサインオンでアクセスできるポータル「統合ワークスペース」(写真2)から、Office 365やCitrix XenAppなど外部プラットフォームで提供されるアプリケーションも使えるようになる。

 エンドユーザーの操作性も改善した。ヴイエムウェアでは、Horizon 6よりユーザー向け操作改善機能を「Blast Performance」としており、3D機能やタッチ機能などを向上したという。

 これまでWindowsのイメージ管理製品として提供していた「VMware Horizon Mirage」においては、Horizon 6にて物理PCのみならず仮想マシンや個人所有デバイスまで管理できるようになった。また、インフラ管理製品の「VMware vCenter Operations for View」では、仮想デスクトップ上で負荷が高いアプリケーションを特定できるようになったほか、データセンターで行われているような自動化やオーケストレーション機能をクライアント管理にも取り入れたという。

 さらに、Horizon 6はストレージ仮想化ソフト「VMware Virtual SAN」とのインテグレーションが可能になるという。ヴイエムウェア マーケティング本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャの本田豊氏(写真3)は、「デスクトップ仮想化(VDI)のインフラはストレージのコストが大きいが、Virtual SANの技術を使うことでローカルサーバーのハードウエアをストレージとして利用できるため、コストを下げることが可能だ」と説明する。

 Horizon 6は、「Horizon View Standard Edition」、「Horizon Advanced Edition」、「Horizon Enterprise Edition」の3エディションにて2014年第2四半期より提供開始する。Standard Editionはこれまで「Horizon View」として提供していたもので、Advanced Editionはこれにアプリケーションの仮想化や統合ワークスペース、Virtual SAN、Mirageによるイメージ管理が加わったもの。Enterprise Editionは、Advanced EditionにvCenter Operations Manager for ViewとvCenter Orchestratorプラグインも含まれる。

 三木社長は、「ヴイエムウェアでは、エンドユーザーコンピューティングに向けたポイントソリューションではなく、包括的なソリューションを提供すべくイノベーションを続けている。IDC Japanによると、2013年の国内クライアント仮想化ソフトウエア市場は前年比24.9%で成長したとのことだが、我々はこの2倍ほどの勢いで成長している。市場シェアも2012年、2013年共にトップで、今後も高い成長率とシェアトップの座を維持しつつ、日本企業のワークスタイルの変革に貢献していきたい」と述べた。