写真1●RICOH TAMAGO Handoutsの概要
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写真2●RICOH TAMAGO Handoutsのアプリ画面
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 リコーは2014年4月9日、Windowsの印刷処理を介してiPhone/iPadに文書を配信できるようにするユーティリティーソフト「RICOH TAMAGO Handouts」(写真1)を発表、同日無償で配布開始した。印刷を実行するだけで、印刷文書をPDF変換して、これをiPhone/iPadにネットワーク配信できる。

 RICOH TAMAGO Handoutsは、Windowsの印刷時に印刷イメージをPDF化し、これを同一ネットワークセグメント内にある複数のiPhone/iPadに対してHTTPで自動的に配信するソフトである。1回の印刷処理だけで印刷イメージ(PDF)を配布できるため、印刷紙を配布したり、電子文書をメールなどで配布したりする手間が省ける。

 大きく三つのモジュールで構成する。配信元となるWindows上には、印刷イメージをPDF化する印刷ドライバーソフト「RICOH TAMAGO e-Distribution」と、生成したPDFをHTTPを使ってiPhone/iPadに配信するソフト「RICOH TAMAGO PassIt」を導入する。一方、配信先となるiPhone/iPad上には、PDFを自動的に受け取るための閲覧ソフト「RICOH TAMAGO Handouts」(写真2)を導入する。

 特徴の一つは、クラウドサービスとQRコードを使うことにより、配信元(Windows)と配信先(iPhone/iPad)を簡単に登録できるようにしたこと。具体的には、まず、Windowsからクラウドサービスにアクセスし、配信先を登録するためのQRコードを生成/表示する。次に、Windows上に表示されているQRコードをiPhone/iPadのバーコードスキャナーで読み取り、クラウドサービスにアクセスする。これにより、互いに通信相手の情報を登録できる。

 なお、RICOH TAMAGO Handoutsは、開発したソフトウエアを無償で試用してもらって一緒に育てるプロジェクト「TAMAGO Labs.」の一環として生まれたソフトである。ユーザーの利用状況やフィードバックから有償アプリケーション(サービス)として商品化する場合もあるが、提供やサポートを中止する場合もある。