スタート画面の右上に「電源」と「検索」のアイコンが加わった
スタート画面の右上に「電源」と「検索」のアイコンが加わった
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タイルを右クリックすると「サイズを変更する」といったメニューが現れる
タイルを右クリックすると「サイズを変更する」といったメニューが現れる
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タスクバーにWindowsストアアプリを表示できるようになった。表示されていない場合は、「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」で「Windowsストアアプリをタスクバーに表示する」にチェックを入れる
タスクバーにWindowsストアアプリを表示できるようになった。表示されていない場合は、「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」で「Windowsストアアプリをタスクバーに表示する」にチェックを入れる
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Windowsストアアプリの「Internet Explorer 11」。オプション設定で常にアドレスバーやタブを表示できるようになった
Windowsストアアプリの「Internet Explorer 11」。オプション設定で常にアドレスバーやタブを表示できるようになった
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日本マイクロソフト業務執行役員Windows本部本部長の藤本恭史氏
日本マイクロソフト業務執行役員Windows本部本部長の藤本恭史氏
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 日本マイクロソフトは2014年4月8日、日本時間4月9日午前2時から配信する「Windows 8.1」のアップデート版に関する説明会を開催した。マウス関連の操作を改良し、スタート画面からシャットダウンしやすくする、Windowsストアアプリを閉じやすくするといった変更を加えた。アップデートはWindows Updateを通して配信する。

 Windows 8に加わった最大の変更点といえば、タッチ操作に最適化した「スタート画面」。ただし従来のマウス操作に慣れたユーザーが、スタート画面の使い勝手に戸惑いを感じることも多かった。これを改善するため、今回のアップデートでは「タッチ操作と従来のマウスキーボード操作の融合点を突き詰めた」(日本マイクロソフト業務執行役員Windows本部本部長の藤本恭史氏)とする。

 アップデート版では、スタート画面の右上に電源のアイコンが加わった。ここをマウスで選ぶと「シャットダウン」や「再起動」が選べる。チャームバーを表示して「設定」を開いて電源ボタンを押すといった従来の手順と比べて格段にシンプルになった。同じくスタート画面では、タイルを右クリックをすると、サイズ変更などのメニューが選べる。

 Windowsストアアプリを表示している状態でマウスポインターを画面上部に移動すると画面右上に「閉じる」「最小化」のボタンが表示されるようになった。これにより、デスクトップアプリのウインドウと同じ感覚で操作できる。起動しているWindowsストアアプリをタスクバーに表示させることも可能。スタート画面上でもタスクバーを表示できる。これらの改良によって「スタート画面とデスクトップ画面の垣根を取り除く」(藤本氏)ことを目指したとする。

 このほか、企業のポータルサイトなどを問題なく表示できるようにInternet Explorerは「Internet Explorer 8」との互換性を高めたエンタープライズモードを備える。メーカーが低価格の製品を開発できるように、1GBのメモリーや16GBのストレージで動作するようにOSの軽量化も進めた。機能を限定することで、低価格化した製品が登場すると見られる。それらの低価格製品は、2014年夏にも登場する見通しだ。

 2013年10月にWindows 8.1が登場してから、わずか半年で操作性に大幅なアップデートが加わった。アップデートのサイクルが短い点については、「ラピッドリリースの考え方で、ユーザーからのフィードバックをいち早く取り入れ機能を改善する」(藤本氏)方針を取り入れた結果という。

 日本マイクロソフトは、Windows製品の販売状況についても説明した。Windows XPのサポート終了と消費増税の駆け込み需要で好調が続き、3月の商戦期に販売数を伸ばした。その一方で、同社にとって現状の課題は、依然として残る多数のWindows XPユーザーを新しいOSに移行させることだという。

 2014年6月にWindows XPパソコンのシェアが個人ユーザーで8.7%、法人ユーザーで6.6%になるというIDC Japanの統計予想(関連記事)を示し、「移行ペースは順調。XPのシェアが10%という目標を達成する手応えを感じている」(執行役常務コンシューマー&パートナーグループ担当 香山春明氏)と話した。Windowsタブレットは2013年末に8型製品が多数登場したことなどで販売を伸ばし、2013年9~12月にタブレットシェアで26%に到達したという。「目標としている2014年内に33%のシェアは実現可能」(香山氏)という見通しを示した。