図●モバイルやタブレット視聴が急上昇(「Global Video Index」日本語版から)
図●モバイルやタブレット視聴が急上昇(「Global Video Index」日本語版から)
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 世界の有力なメディア企業などに動画配信技術を提供するOoyala(ウーヤラ)は、2013年第4四半期(10月~12月)の世界におけるオンラインでのビデオ配信状況や視聴傾向に関する指標調査レポート「Global Video Index」を公開した。

 同レポートは、世界130カ国以上の約2億人の視聴者の視聴習慣データを匿名で毎月測定し、毎日数十億件のビデオ解析イベントを処理してまとめたものである。

 今回のレポートによると、モバイルおよびタブレット端末によるオンライン視聴が、2011年第4四半期以来3年間で719%と記録的な伸びを示した()。前年度比は160%だった。モバイルおよびタブレット端末によるオンライン視聴の著しい増加は、「放送事業者がクロスデバイスで視聴を可能することで収益を上げることができ、また広告主は、モバイルとタブレット端末が加わることがより多くの視聴者に向けて宣伝できるチャンスであることを立証するもの」と位置づける。

 消費者がモバイルまたはタブレット端末でビデオを見て過ごす時間は、今四半期単独では、すべてのオンライン視聴の4分の1を超えた。また、モバイル端末の視聴者は視聴時間の半分以上を30分以上の長編ビデオに費やしており、タブレット端末の視聴者では視聴時間の35%を費やしていた。モバイルでのビデオ再生の割合は2013年の第3四半期から第4四半期までで21%上昇した。

 現在のペースで推移した場合、モバイルおよびタブレット端末による動画視聴は、2016年までにすべてのオンライン動画視聴の半分を占めるほどになるとOoyalaは予想する。

スポーツ分野で動画配信が進展

 今回のレポートでは、スポーツ系の放送事業者の取り組みが非常に積極的であること、そしてスポーツファンは、視聴機器が何であれ最も積極的なビデオ消費者であることが明らかになったという。

 平均すると、モバイル視聴者は、1回あたりビデオオンデマンド(VOD)の3倍の時間にわたりライブスポーツを視聴している。またタブレット視聴者は、1回あたりスポーツ以外のライブビデオの2倍の時間にわたってライブスポーツを視聴していた。

 デバイス別に見ると、スポーツの全視聴時間のうち10分以上のビデオの視聴に費やしていた時間の割合は、モバイル視聴者が62%であるのに対して、インターネットTVの場合は87%だった。モバイル視聴者の場合、長時間にわたって試合のハイライトや総集編を見続けていることがよくあるという。

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