Amazon.comは、商品パッケージのバーコードをスキャンしたり、商品名を内蔵マイクに話しかけたりして、手軽に商品を自分のショッピングカートに追加できる小型機器を発表した。米Wall Street Journalや米Re/codeなどの米メディアが現地時間2014年4月5日までに報じた。
機器の名称は「Amazon Dash」。同社が米国で展開している生鮮食品オンライン販売「AmazonFresh」の会員「Prime Fresh」に向けて提供する。現在はトライアル(試験運用)という段階で、無料で機器を提供しており、招待制で申し込みを受け付けている。
Amazon Dashは、長さが約16.2cm、幅が約2.85cmのスティック状の機器。本体あるバーコードスキャナーやマイクを使って商品を入力すると家庭の無線LANを介し、Amazon.comに情報を送る。その後、AmazonFreshのWebサイトやモバイル端末のアプリでカートの中身を確認し、注文を行えるという仕組み。Amazon.comによると、Amazon Dashは忙しい日常生活に耐えられるよう堅牢なつくりになっているという。たとえば小麦粉がついた手で扱っても問題ないと説明している。
AmazonFreshは同社が2007年に試験的に始めたサービス。当初は同社の本社があるワシントン州シアトルだけで行っていたが、2013年半ばにカリフォルニア州ロサンゼルスで、同年12月にはサンフランシスコでも開始した(Amazon.com、サンフランシスコで生鮮食品を扱う「AmazonFresh」を開始)。
Wall Street Journalによると、Amazon Dashは現在、ロサンゼルスとサンフランシスコだけで提供している。同社の広報担当者は今後顧客からの意見を聞き、トライアルの拡大を検討していくと話している。なお同社のWebサイトでは、申し込み後1~2営業日でAmazon Dashを発送するとしているが、数に限りがあるため、提供できない場合もあるとしている。