画面●Android版LINEアプリ内の「LINE電話」の画面
画面●Android版LINEアプリ内の「LINE電話」の画面
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 LINEは2014年4月4日、LINEアプリから一般電話番号に発信できる「LINE電話」の端末・電話番号確認プロセスを強化すると発表した。4月中をメドに認証機能を強化するため、アプリのアップデートを実施する。

 LINE電話は3月17日からAndroid版LINEアプリで利用可能になっていた(画面関連記事)。だが、サービス開始直後から、利用者の間で電話番号偽装や第三者による悪用などの可能性が指摘されていた。約2週間で方針転換を迫られた格好になる。今後リリースされるiPhone版のLINE電話機能にも反映されるとみられる。

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アプリにSIM情報確認機能を実装

 具体的には、4月中のアップデートで「端末のSIM情報の確認」「ネットワーク接続状況の確認」「不正使用検知アルゴリズムによる確認」の三つの機能を実装する。三つの確認処理の全てを完了しない場合は、電話番号を利用した再認証(電話番号のSMSあてに送られる認証番号をアプリに入力)を求められる。

 再認証が完了しない場合、当該アカウントからのLINE電話発信は、受信側で「非通知」と表示される。アップデートを適用しないで現行バージョンのアプリを使い続ける場合も、受信側で「非通知」と表示される。

 アップデート前の現行のAndroid版アプリでは、LINE電話の利用を開始する際に、再認証の必要がない。これを逆手に取ると、スマートフォンAでLINEアプリの電話番号認証を済ませた後で、SIMカード(電話番号情報などが記録されたICカード)をスマートフォンBに差し替えると、BからのLINE電話発信でAの電話番号がそのまま通知される。

 このため、Bの端末のみが第三者に譲渡され別のSIMカードを入れた場合でも、「Aの電話番号を偽装通知できる電話機」として使えてしまう問題があった。今回の対策が実行されると、このケースでは「SIM情報の確認」プロセスが完了せずに再認証を求められ、Aの電話番号を偽装することはできなくなる。