写真●ソフォス日本法人の代表取締役社長に就任した纐纈昌嗣氏
写真●ソフォス日本法人の代表取締役社長に就任した纐纈昌嗣氏
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 ソフォスは2014年4月3日、日本法人の新社長就任に伴う事業戦略説明会を開催した。3月1日付けで同社の代表取締役社長に就任したのは、サン・マイクロシステムズやレッドハットで要職を務めた纐纈昌嗣氏(写真)。社長就任にあたり纐纈氏は、ソフォス日本法人の売上目標について「2015年度は前年度比30%増を目指し、長期的には40億円規模の売上を上げる企業にまで成長させたい」と述べた。

 現時点での日本法人の売上は明らかにしていないが、2013年度のワールドワイドでの売上高は4億ドル(約400億円)。日本法人における40億円という目標は、全世界の売上の約10%を目指すことになる。

 纐纈氏によると、ソフォスの英国本社はこれまで直販が中心だったが、2012年9月にクリス・ヘイゲルマン氏が最高経営責任者に就任して以来、チャネル販売に注力した事業を展開しているという。

 日本でもこの方針を受け継ぐことが最重要課題で、纐纈氏が日本法人の社長に抜擢されたのもレッドハットでチャネル網を構築した実績を買われたことが背景にある。そのため纐纈氏は、「2015年度の日本法人の戦略として最も重要なのはチャネル販売に注力すること。チャネルファーストだ」としている。

 具体的な施策として、新しいパートナープログラムを5月にも立ち上げる予定だ。販売やマーケティング面で協力するほか、技術支援やリベートプログラムも展開する。これにより、「ソリューションパートナーを現在の6社から12社に拡充し、販売店を50社に増やすことが目標」(纐纈氏)という。

 また、これまで国内ではOEMによる事業を展開していたUTMアプライアンス製品の売上も拡大するという。「OEMだけではなくソフォスブランドでもUTM製品を展開し、特定エリアの組み込み機器としてではなく、一般の中小企業でも使ってもらえるようにしたい」と纐纈氏。そのため、ネットワークセキュリティ事業部を設立、UTMに特化した販売店も20社開拓し、2014年度比50%増の売上を目指すとしている。

 纐纈氏は、過去の経験から「パートナーを開拓するにあたって重要なことは、事業計画を共有すること。お互いの計画をすり合わせ、チームとしてどういう役割を果たすのか見極めることだ。また、小規模の販売店などにおいては地道な営業活動が大切」と述べ、ソフォスでのチャネル販売の拡大に意欲を見せた。