Amazon.comのセットトップボックス「Fire TV」
Amazon.comのセットトップボックス「Fire TV」
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 米Amazon.comは現地時間2014年4月2日、ネット経由で配信される映画やテレビ番組を家庭のテレビで視聴できるようにするセットトップボックス(STB)「Fire TV」を発表した。価格は99ドルで、同日より米国で販売を始めた。

 Fire TVのサイズは、幅、奥行きともに115mm、高さは17.5mmで、米AppleのSTB「Apple TV」に比べ一回り大きく、やや薄い。本体をHDMIケーブルでテレビと接続し、Wi-Fiなどでインターネットに接続すると、Amazonの動画配信サービス「Amazon Instant Video」「Prime Instant Video」や、「Netflix」「Hulu Plus」「YouTube」など他社の動画サービスを利用できる。Amazon MP3で購入した音楽や「Pandora」「iHeartRadio」などのインターネットラジオを聴いたり、Amazon Cloud Driveに保存した写真を閲覧したりもできる。

 他社のサービスはFire TV専用のアプリを通じて提供される。また利用者はゲームアプリを購入することも可能で、付属のリモコンや、別売りのゲームコントローラ-「Fire Game Controller」(39.99ドル)を使ってゲームを楽しめる。

 Amazon.comによるとFire TVの特徴の1つは、音声認識機能。リモコン内蔵のマイクに向かって映画のタイトルや俳優、監督の名前を話すと、テレビの画面に検索結果を一覧表示する。また利用者の視聴履歴などから好みのタイトルを予測、あらかじめバッファ処理をしておき、選択後すぐに再生が始まる「ASAP(Advanced Streaming and Prediction)」機能も特徴だという。
 
 Fire TVはプロセッサー「Qualcomm Krait 300」(1.7GHz、クアッドコアCPU)とGPU「Qualcomm Adreno 320」を搭載する。メモリー容量は2Gバイトで、Apple TVや米Googleの「Chromecast」に比べ3倍以上の処理性能、4倍のメモリー容量を持つと同社は説明している。このほか、1080p HDビデオ再生とDolby Digital Plusに対応し、Wi-Fは IEEE 802.11a/b/g/n準拠。インタフェースはHDMI、光デジタルオーディオ(TOSLINK)、10/100 Ethernet、USB 2.0のポートをそれぞれ1つ備える。リモコンの通信方式はBluetooth 2.1 + EDR。

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