NTTデータは2014年4月1日、シンガポールとインドネシアに研究開発拠点を新設した。同日、NTTデータとNTTデータアジアパシフィックが発表した。アジア太平洋(AP)地域におけるR&D(研究開発)体制の強化が狙い。NTTデータがAP地域にR&D拠点を構えるのは初めて。2017年までに二つの拠点で、合計40人体制にする。

 シンガポールでは、AP地域の統括拠点であるNTTデータアジアパシフィックに、「Innovation Laboratories Singapore」を設置。AP地域全体の事業戦略の策定や推進、新ソリューションの開発を担う。NTTデータの開発標準「TERASOLUNA」を手掛ける日本のメンバー2人と現地メンバー3人で発足した。シンガポール経済開発庁とも連携し、M2Mやデータ分析といった技術領域におけるグローバル市場への展開も目指す。

 インドネシアにおいては、バンドン工科大学内に「NTT DATA Innovation Laboratories Bandung」を設置した。発足当初のメンバーは計5人程度。経済産業省が中心となり設立した、スマートコミュニティー推進組織であるJSCS(Japan Smart Community Alliance)のバンドンタスクフォースや慶応義塾大学、同大学が運営するアジアの大学間連携プロジェクトのメンバーであるバンドン工科大学などと共同で、エネルギーや交通といった分野での研究やソリューション開発を手掛ける方針だ。