写真●いなげやの店舗外観
写真●いなげやの店舗外観
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 2014年4月1日、首都圏を中心に140店舗近くを展開するスーパーマーケットチェーン「いなげや」で、システムトラブルが発生し、午前11時時点で約100店舗が営業できない状態に陥った(写真)。消費増税に伴う価格データの更新処理を正常に行えなかったことが直接的な原因だ。同社は対策本部を発足して、店舗ごとに順次復旧作業に当たっているが、午後2時時点で営業を開始できたのは61店舗に留まっている。

 いなげやは消費税引き上げのタイミングで、総額表示から本体価格表示に切り替える予定だった。4月1日未明から、POSレジや売り場の電子棚札向けに、新しい価格データの配信作業を実施。ところが一部店舗を除き、データの配信を正常に完了できなかった。POSレジによる会計などができないため、多くの店舗が開店できない状況に追い込まれた。

 データ配信にトラブルが発生した理由について、詳しい原因は判明していないが、「システムの負荷が高まったことなどが考えられる」(いなげや)という。