写真1●AZCLOUD SaaSの概要(出典:富士通マーケティング)
写真1●AZCLOUD SaaSの概要(出典:富士通マーケティング)
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写真2●AZCLOUD SaaS 設備点検の概要(出典:富士通マーケティング)
写真2●AZCLOUD SaaS 設備点検の概要(出典:富士通マーケティング)
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 富士通マーケティング(FJM)は2014年4月1日、細業種(様々な業種/業態の中堅中小企業)に向けたERPソフトのクラウドサービス「AZCLOUD SaaS」(写真1)を発表した。細業種向けに新開発したERPであり、4月に第一弾として食品業向けとビル設備点検業向けの2製品を販売する。販売目標は2製品を合わせて今後3年間で9000ユーザーID。今後3年間で20業種に拡大する予定。開発会社は、富士通システムズ・イースト(FEAST)。

 AZCLOUD SaaSは、細業種向けに開発した、SaaS型のERPソフトである。カスタマイズ開発を前提としないSaaS型で提供することにより、短納期/低価格で導入/管理できるようにしている。「食品業向けは3~5カ月、設備点検業向けは1カ月程度で導入できる」(FJM)という。これに対して従来は、細業種においてはSaaS型のERPをそのまま使うことが難しく、パッケージソフトをカスタマイズして使うケースが多かった。

 AZCLOUD SaaSの開発に当たっては、FJMやFEASTのシステム開発ノウハウと、富士通の中堅企業向けERP「GLOVIA smart」を統合した。AZCLOUD SaaSの導入においては、Webを介した打ち合わせ/デモによって、導入までの期間を短縮。さらに、移行ツールを提供して導入負荷を軽減した。AZCLOUD SaaS導入後の運用は、FEASTの子会社でクラウド運用に特化した富士通システムズアプリケーション&サポート(FJAS)が実施する。

 第一弾サービスの一つ「AZCLOUD SaaS 食品」は、食品加工業向けのERPである。販売計画や受注情報と連携して発注/製造計画を立てられるほか、、賞味/消費期限管理や配合情報の構成管理など食品業界特有の業界仕様に対応。BIツールとしてSQL Server Reporting Servicesを標準実装しており、業務の進捗状況や情報を見える化している。価格(税別、以下同)は、月額40万円(10ユーザー)から。

 もう一つの「AZCLOUD SaaS 設備点検」(写真2)は、ビルなどの設備管理業務に向いたERPであり、設備の点検にタブレットを用いる点が特徴。点検時には、タブレットで過去の点検記録や障害状況を検索できる。また、点検結果の入力から報告書作成までを現場で完結できる。点検後は、点検箇所の位置情報と写真/動画をひも付けて管理できる。価格は、月額7万5000円(5ユーザー)から。