中国Alibaba Group(阿里巴巴)が、百貨店大手の中国Intime Retail(銀泰商業)に6億9200万ドルを出資する。香港株式市場に提出された書類などから分かったこととして、複数の米メディア(PCWorldNew York TimesWall Street Journalなど)が、現地時間2014年3月31日までに報じた。

 Intimeは、中国全土で36カ所の百貨店とショッピングセンターを運営している。AlibabaとIntimeは合弁事業を立ち上げ、Eコマースと実店舗を融合させた総合チャネル小売事業の展開を図るという。

 Alibabaは、2億1400万ドルでIntimeの株式の9.9%に相当する2億2000万株(1株あたり7.53ドル)を取得し、4億7800万ドル相当の転換社債を引き受ける。転換権を行使すれば、さらに最大25%の株式を取得できる。

 Alibabaは先月、米国での新規株式公開(IPO)を計画していることを明らかにした。4月にも申請すると見られている(関連記事:Alibaba、Weiboが米国でのIPOに向け手続き開始---複数の海外メディアが報道)。同社は、中国での地歩強化にも注力している。中国のミニブログサービス大手Weibo(微博)の株式の約18%を保有しているほか、オンライン地図を手がける中国AutoNavi(高徳)を、約11億ドルで買収する計画を進めている。また昨年12月に、家電大手の中国Haier Group(海爾)に約3億6000万ドル出資し、合弁会社を立ち上げることで合意している。