社会保障・税番号(マイナンバー)制度を支える中核システムで、2017年から運用する「情報提供ネットワークシステム」の設計・開発を支援する「工程管理支援」を、アクセンチュアが落札した。調達を担当した内閣府が2014年3月27日、開札結果を公表した。

 情報提供ネットワークシステムは、中央省庁や市町村などの行政機関がマイナンバーを交付された国民や居住民に関する行政情報を安全に照会し合えるように、行政システムを連携させる役割を担う。2014年度から設計・開発に着手するため、内閣府は「設計・開発」業務と「工程管理支援」業務の二つを調達にかけていた。

 内閣府とアクセンチュアが最終的に合意した落札金額は税抜きで9億3490万円(2014年4月からの消費税率8%を適用した税込み金額は10億969万2000円)。入札に参加したのはアクセンチュアだけだったが、当初の入札金額が予定価格を上回っていたため、入札をやり直していた。

 政府調達では、工程数などから事前に見積もった予定価格を下回らないと、政府は業者と契約ができない。開札結果によるとアクセンチュアの1回目の入札金額は15億5000万円。予定価格は開示されていないが、かなりの開きがあったもよう。3回目でもアクセンチュアの入札金額が予定価格を下回らなかったため、内閣府がアクセンチュアと相対で交渉して契約する「随意契約」を実施。この交渉で「予定価格を下回る今回の落札金額で合意に達した」(内閣府大臣官房会計課)という。

 情報提供ネットワークシステムでは設計・開発業務の調達も最終段階に来ており、3月28日に開札の予定だったが「諸事情により3月31日に延期した」(会計課)。