写真●VRゲーム用ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の開発キット「Development Kit 2」
写真●VRゲーム用ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」の開発キット「Development Kit 2」
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 米Facebookは現地時間2014年3月25日、バーチャルリアリティー(VR)技術を手がける米国の新興企業Oculus VRを約20億ドルで買収することで最終合意に達したと発表した。

 Facebookは現金4億ドルと2310万株のFacebook株で支払う。後者は、過去20営業日の平均株価で計算すると16億ドルに相当する。またFacebookはOculus VRの業績に応じて現金と株式で3億ドルを支払う。

 Oculus VRは、VRゲーム用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Oculus Rift」を開発している企業。まだ消費者向け製品はないが、ほぼ1年前にデベロッパー用開発キットを300ドルで発売し、これまでに7万5000件の注文を受けている。先頃は開発キットの新版(DK2)を今年7月に出荷すると発表し、将来の消費者向け製品に向けた重要なステップにするとコメントしていた(写真)。

 Facebookは具体的な買収目的について明らかにしていないが、「ゲーム分野におけるOculusの強みを、通信、メディア、エンターテインメント、教育などの新たな特定分野に広げていく」と述べている。「VR技術は幅広い分野で可能性があり、次世代ソーシャル/通信プラットフォームの有力候補」としている。

 Oculus VRの本社は米カリフォルニア州アーバイン。Facebookは2014年4~6月の買収完了を見込んでいる。買収完了後もOculus VRはアーバインを拠点とし、引き続きOculus Riftを開発していく。

[Facebookの発表資料]