写真●アピリオ 代表取締役社長の藤田純氏
写真●アピリオ 代表取締役社長の藤田純氏
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 topcoderというと「競技プログラミングのサイト」というイメージを持っている人が多いだろう。もちろん今でもその性格は色濃く残っているが、最近では「企業がシステム構築(SI)に利用できるサービス」という面が強くなっている。企業が、自らが必要とするソフトウエアの開発をtopcoderでコンテストとして掲示し、そのコンテストに参加するプログラマの解答を募るのだ。

 クラウドコンピューティングに強みを持つSIerの米Appirioは、2013年9月にtopcoderを買収した。Appirioの日本法人であるアピリオ 代表取締役社長の藤田純氏(写真)によると「93%強の案件で、コンテスト開催企業が満足する解答を得られている」という。逆にいえば、失敗率はわずか7%弱。一般的なSIでどれだけの顧客が結果に満足しているかを考えると、驚くべき数字だ。Appirio自身も、顧客のシステムのプロトタイプ作成やAppirioの社内システム開発の案件をtopcoderに出すことがあるという。

4000万円を稼ぐ技術者も

 現在、topcoderには全世界の220カ国から約60万人の技術者が参加している。日本からは約1万人が参加しているという。いずれも腕に覚えのある技術者だ。

 現在のカテゴリは「データサイエンス(アルゴリズム)」「ソフトウエア開発」に加え、UI/UXの開発を行う「デザイン」の3つ。これらのカテゴリごとに参加企業がコンテストを開催し、その分野を得意とする技術者が腕を競い合う。米Googleや米Facebookといった企業や米Harvard Medical School、米国航空宇宙局(NASA)などもコンテストを開催している。