写真1●「LINE KIDS 動画」の発表会に臨む(左から)LINEの舛田淳執行役員、「プリキュア」などのコンテンツを提供する東映アニメーションの清水慎治取締役、「きかんしゃトーマス」などを提供するHIT Entertainmentの井上ブライス アジアパシフィック代表
写真1●「LINE KIDS 動画」の発表会に臨む(左から)LINEの舛田淳執行役員、「プリキュア」などのコンテンツを提供する東映アニメーションの清水慎治取締役、「きかんしゃトーマス」などを提供するHIT Entertainmentの井上ブライス アジアパシフィック代表
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写真2●LINE KIDS 動画アプリの画面。無料視聴時間をチャージできる「タイマーシステム」が特徴
写真2●LINE KIDS 動画アプリの画面。無料視聴時間をチャージできる「タイマーシステム」が特徴
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写真3●トークセッションに登場したタレントの木下優樹菜さん、つるの剛士さん
写真3●トークセッションに登場したタレントの木下優樹菜さん、つるの剛士さん
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 LINEは2014年3月20日、子供向けコンテンツに特化したスマートフォン動画配信サービス「LINE KIDS 動画」を発表した。近日中にiPhone版アプリ、今春をメドにAndroid版アプリの提供を始める。「ドラえもん」「ポケットモンスター」「プリキュア」などLINEが子供向けとして適切だと判断したコンテンツ28タイトル・1500本を視聴できる。

 LINEが動画配信事業に進出するのは初めて。舛田淳執行役員(写真1左)は「YouTubeなど既存の動画配信サービスでは、子供に安心して見せられないコンテンツが少なくない。動画を見過ぎてしまう問題もある。これらの点で差異化を図れると考え、LINE KIDS 動画の開始を決めた」と説明した。

 具体的には「タイマーシステム」という独特の仕組みを採用した(写真2)。無料視聴対象コンテンツについては、8時間で5分(1日15分)ずつ無料視聴時間が増える。LINE上の友だちにタイマーを「おねだり」することで1日最大15分まで無料視聴時間を増やせる。これらを合わせて1日40分を限度に無料で視聴できる。

 有料動画については、LINEが指定した毎月300本の動画が月額500円(アプリ内課金のため国内消費税は非課税)で見放題になる「LINE チョイス見放題プラン」、一つの番組を月額400円で何回でも視聴できる「番組見放題プラン」を提供する。無料・有料動画の両方で子供の見過ぎを防止するため、アプリの起動を4ケタの暗証番号で制限する「チャイルドロック」機能や、視聴時間を管理する「視聴時間履歴」機能も提供する。

 当初はiPhone/Androidスマートフォン版アプリのみを提供するが、iPad/Androidタブレットでも動作する。タブレットに最適化したLINE KIDS 動画アプリも後日提供する予定だ。子供向け以外の動画配信サービスの参入については、「いろいろと検討はしているが、LINEが競争力を持てるか、既存の動画配信サービスと差異化できるかという観点で判断する」(舛田執行役員)とした。

「キスシーンのある動画を娘に見せたくない」

 サービス発表直後に、LINE KIDS 動画の対象年齢層の子供がいるタレントの木下優樹菜さん、つるの剛士さんが登場し、トークセッションが行われた(写真3)。

 つるのさんは「4人の子供たちには、まだ自分用のスマートフォンを与えていない。小学生の娘にたまにスマートフォンを渡すと、すぐに検索してキスシーンがある動画をじっと見たりするので、親として心配だ。LINE KIDS 動画なら子供向けのコンテンツしか見られず、視聴時間についても話し合えるタイマーシステムのような仕組みもある。スマートフォンを与えるきっかけになるかもしれない」と話していた。