写真●Hinemos仮想ネットワーク管理オプションVer.2.1の概要図(出典:NTTデータ)
写真●Hinemos仮想ネットワーク管理オプションVer.2.1の概要図(出典:NTTデータ)
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 NTTデータは2014年3月17日、複数の仮想サーバー機やネットワーク機器で構成するシステムを、GUI画面の上でアイコンを並べて線でつなぐだけで設計/構築できるようにするソフトの新版「Hinemos仮想ネットワーク管理オプションVer.2.1」(写真)を発表、同日出荷した。新版では、XenServer/VMware/KVMのマルチハイパーバイザー環境で利用できるようにした。

 仮想ネットワーク管理オプションは、ネットワーク管理ソフト「Hinemos」のオプションであり、システム構成の設計/実装を仮想化する(関連記事:NTTデータがHinemosのOpenFlow制御を強化、オーバーレイ混在可能に)。6種類のアイコン(サーバー、負荷分散装置、ファイアウォール、L2スイッチ、L3スイッチ、外部ネットワーク)を用いて仮想的に設計したシステム構成情報を、システムの物理リソース(仮想サーバー機やOpenFlowスイッチ)に反映する仕組み。

 新版では、同オプションを使って仮想サーバー機(アプリケーションなどを構成済みの仮想アプライアンス)を配備できるシステム環境を拡大した。従来はサーバー仮想化ソフト(ハイパーバイザー)がXenServerに限られていたが、新たにVMware vSphere 5.5とKVMを利用できるようにした。これにより、3種類のマルチハイパーバイザー環境で動作するようになった。

 VMware vSphereとKVMに向けた補完機能として、新たに仮想サーバー機に対するVLANの設定も、同オプションから実施できるようにした。これまでは必要に応じて手動で設定する必要があった。これにより、物理スイッチにマルチテナントが同居する際に、仮想サーバー環境ごとにネットワークを分割できるようになった。これに対して、XenServerの場合はOpenFlow仮想スイッチがあるので、VLANを使うことなくネットワークの分割が可能だった。

 なお、同オプションは、仮想サーバーの配備に加えて、スイッチ(OpenFlowスイッチ)の設定を変更するOpenFlowコントローラーの機能を持つ。動作を検証済みのOpenFlowスイッチは、NECの「UNIVERGE PF5220」、エヌ・シー・エル・コミュニケーション(NCLC)の「Pica8 Pronto 3290/3295/3780/3920」(開発会社は米Pica8)、シトリックス・システムズ・ジャパンの「XenServer 6.0/6.1/6.2」(仮想スイッチ)、日本IBMの「IBM System Networking G8264ラックスイッチ」、日本ヒューレット・パッカードの「HP 3800-24G-2SFP+ Switch」。