写真1●2014年データマネジメント賞の授賞式の様子。右手前は大阪ガス情報通信部ビジネスアナリシスセンターの河本薫所長、右奥はオージス総研の山崎朝照取締役常務執行役員ソリューション開発本部本部長。左は日本データマネジメント・コンソーシアム会長の浜口友一氏
写真1●2014年データマネジメント賞の授賞式の様子。右手前は大阪ガス情報通信部ビジネスアナリシスセンターの河本薫所長、右奥はオージス総研の山崎朝照取締役常務執行役員ソリューション開発本部本部長。左は日本データマネジメント・コンソーシアム会長の浜口友一氏
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写真2●データマネジメント賞を授賞する協和発酵キリンの篠田敏幸情報システム部長(右)
写真2●データマネジメント賞を授賞する協和発酵キリンの篠田敏幸情報システム部長(右)
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 日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)は2014年3月13日、「2014年 データマネジメント賞」の審査結果を発表した。大賞は大阪ガスと協和発酵キリンの2社だった(写真1写真2)。

 大阪ガスの受賞理由は、「包括的にデータマネジメントに取り組んでいる希有な企業」であること。大阪ガスはガス機器などの壊れやすい部品をデータ分析で検出し、修理の際に壊れやすい部品ベスト5の部品を持参するようにした。これにより、即日修理率を20%高めた。

 同社ではデータ分析組織であるビジネスアナリシスセンターが、現場業務の視点に立った分析提案を継続的に実施し、事業部門の信頼を得ることに成功した。また、システム基盤を提供しているオージス総研など関連組織との役割分担が適切になされている。こうした総合的な活動内容と成果が、大賞受賞の決め手となった。

 協和発酵キリンの受賞の決め手は、受発注などの受払、人事、会計という3つの業務を結ぶデータ連携システム「トランザクションHUB」の存在である。トランザクションHUBにより、各システム機能の独立性を保ったまま、情報システムの追加や入れ替えを容易に実行できるようにした。

 トランザクションHUBは、協和発酵キリンが1990年代後半から継続的に構築してきた「マスターHUB」の延長線上のシステムとして構築したもの。マスターHUBでは各情報システムから切り出したマスターデータを一元管理している。JDMCは「協和発酵キリンが持つ一連の情報システムアーキテクチャは、クラウド時代における企業システムの理想型の1つ」と評価する。