米商務省電気通信情報局(NTIA)は現地時間2014年3月14日、主要なインターネットドメイン名機能の監督権限を手放す意向を明らかにした。米政府が1998年6月に公表したドメイン名サービス(DNS)管理の民営化政策の最終段階だとしている。

 NTIAはこれまで、ドメイン名やIPアドレスを管理する非営利組織ICANNとの契約により、国別トップレベルドメイン(ccTLD)などの割り当てと調整を行うIANA(Internet Assigned Numbers Authority)機能を運用し、米Verisignと提携してルートゾーン管理を行ってきた。

 NTIAは「グローバルなマルチステークホルダーコミュニティにドメイン名機能を移行する」とし、ICANNに移行計画の策定を促す。現在ICANNと結んでいるIANA契約は2015年9月30日に期限を迎える。

 インターネット管理についてはグローバル化が叫ばれており、米政府による大規模な情報収集活動が明るみに出て以降は特にその傾向が強まっている。欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)が今年2月に発表した改革案では、ICANNとIANAの機能をグローバル化するための明確なスケジュールを立てることを提案している(関連記事:欧州委、インターネット管理のグローバル化を提案)。

[発表資料へ]