米Microsoftがモバイルプラットフォーム「Windows Phone」を一部のインド携帯電話メーカーに無償でライセンス供与すると、インドの「Times of India」紙が現地時間2014年3月13日に報じた。複数の米メディア(InfoWorldInformationWeekなど)は、Microsoftが廉価なWindows Phone端末でインド市場におけるシェア獲得を目指していると報じている。

 Times of Indiaの英語版サイトに掲載された記事によると、少なくともインドのLava(ブランド名XOLO)およびKarbonnの2社が無償でWindows Phoneのライセンス供与を受ける。

 Microsoftは2月にスペインのバルセロナで開催された「Mobile World Congress 2014」において、Windows Phoneに関するパートナー拡大を発表しており、LavaとKarbonnもこの中に含まれていた(関連記事:[MWC2014]Microsoft、Windows Phoneの新OEMパートナーにLenovoやLGなど9社)。2社ともすでにAndroid搭載端末を手がけているが、数カ月以内にWindows Phone搭載端末を投入する見通しだとTimes of Indiaは伝えている。

 Times of Indiaが関係者から得た情報によると、Microsoftは昨年からインドの複数の端末メーカーと交渉しており、Microsoftがライセンス料を無料にすることに合意してようやく提携が決まったという。

 MicrosoftがWindows Phoneを無償でライセンス提供した前例は無く、戦略的提携を結んでいるフィンランドNokiaでも端末1台販売につき20~30ドルをMicrosoftに支払っているとされている。

 インド端末メーカーの幹部は、「当社のWindows Phone端末計画では、Microsoftにラインセンス料を支払わない。Microsoftは明らかに新たなモデルを模索している。ライセンス料を課していた従来のモデルが成功しなかったことを認識しているに違いない」とTimes of Indiaに語った。また別の幹部は「無償Windows Phoneは我々とMicrosoftの両方にとって実験的な試みだ」と述べた。

 Microsoftは昨年10月にも、台湾HTCと、Windows Phoneライセンス料の免除あるいは値下げで交渉中と報じられた(Verge)。