米FacebookのMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)は、Barack Obama米大統領に電話し、米政府の監視活動に関して抗議したことを、現地時間2014年3月13日に明らかにした。

 Zuckerberg氏は自身のFacebookアカウントからの投稿において、「インターネットが強力でありつづけるにはインターネットをセキュアに維持しなければならない」として、Facebookが実行してきたセキュリティ確保のための取り組みに言及。ユーザーや企業がこぞってインターネットをより良いものにしようと取り組んでいると述べ、「それ故、繰り返し報じられる米政府の行為に困惑し、失望している。米政府はインターネットの擁護者となるべきで、脅威者であってはならない」と不満を露わにした。

 3月12日には、米国家安全保障局(NSA)が数百万台のコンピュータにマルウエアを感染させることが可能な自動監視システムを導入し、Facebookのサーバーを装う手口などを使っていると米ニュースサイト「Intercept」が報じた(関連記事:NSA、Facebookを装う手口などで盗聴活動を拡大---米サイトの報道)。

 さらにZuckerberg氏は「残念なことに、真の改革が完全に遂行されるには相当長い時間がかかりそうだ。我々が目指すインターネットを構築できるかどうかは、我々全員にかかっている」と続け、インターネットを現在より重要で優れた場所にするために、同氏およびFacebookがいっそう取り組んでいく姿勢を強調した。

 なお米政府は1月17日に、NSAの既存の情報収集プログラムを終了し、第三者機関に大量メタデータを保存する方法に移行するなどの改革案を発表している(関連記事:米政府、NSAの情報収集活動の改革案を発表)。

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