東京エレクトロンデバイス(TED)は2014年3月13日、Webブラウザーでアクセスできるファイル格納用のオンラインストレージシステムを、ユーザー企業内に構築するSIサービスを発表。「自社専用オンラインストレージシステム」の名称で販売開始した。既存のストレージソフト2製品を組み合わせ、導入サービスと合わせて提供する。

 導入ソフトの一つで、エンドユーザーに対してオンラインストレージ機能を提供するソフトが、ビーグッド・テクノロジーが取り扱っている「ownCloud」(OSSベースの商用版)である(関連記事:ビーグッド、オンラインストレージの自社構築を支援するサービスを開始)。同ソフトは、LAMP(Linux/Apache/MySQL/PHPなど)環境で動作するWebDAVストレージサーバーソフトであり、WebDAVまたは専用Webインタフェース(PHP)を介してファイルにアクセスする。

 もう一つの導入ソフトは、TEDが販売している「Riak CS」(米Basho Technologies製、関連記事:TED、Amazon S3互換で使えるKVSストレージ「Riak CS」を販売開始)。KVS(キーバリューストア)型の分散データベース/ストレージソフトを中核技術とし、これにAmazon S3互換のREST APIでアクセスできるようにした製品だ。

 TEDは今回、ビーグッド・テクノロジーを介してownCloudを仕入れ、これとRiak Cを組み合わせたストレージシステムを定義し、導入SIサービスといっしょにユーザー企業向けに販売を開始した。システム構成としては、ownCloudをオンラインストレージのフロントエンドとして使い、ownCloudのバックエンド(データ格納用ストレージ)としてRiak CSを配置する。

 価格(税別)は、ownCloudサーバー1台とRiakCSサーバ5台で構成した場合、導入サービス費用が70万円から。この場合のソフトウエアライセンス価格(初年度)は、ownCloudが年額90万円、RiakCSが277万5000円。合計で初年度350万円程度になる。