写真●SWFファイルのアップロード画面の一部
写真●SWFファイルのアップロード画面の一部
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 REAL SAMURAIは2014年3月12日、Flashで作ったアプリケーション画面をHTML5に変換するクラウド型サービス「MAKE5」について、以前よりもFlashコンテンツの登録/運用を容易にしたと発表した。具体的には、作成済みのFlashファイル(SWF)をそのままの形でMAKE5で取り込めるようにした。MAKE5は2014年2月にベータ版を開始しており、今回は同サービスの機能強化に当たる。

 MAKE5は、FlashをHTML5に変換/配信するクラウドサービスである(関連記事)。コンテンツの変換機能と、変換後のコンテンツを配信するWeb配信サーバー機能の両方を提供する。MAKE5を使って変換したHTML5は、MAKE5のWeb配信基盤を介してのみ、エンドユーザーに配信できる。HTMLファイル自体はどこに置いても構わない。HTMLからMAKE5上のエンジンを呼び出して動作する形となる。

外部SWFをその都度取り込み/変換可能に

 今回の機能強化では、Flashが備えるLoadMovie機能に対応した。この機能は、この機能は、あるSWFファイルを実行した時に、別のSWFファイルを読み込んで実行する機能である。今回、この機能を、MAKE5のFlash-HTML5変換でも利用できるようにした。Flashの開発言語としては、ActionScript 2.0以下で利用できる。いずれは、ActionScript 3.0でもLoadMovie機能を使えるようにする予定。

 LoadMovie機能を利用する際、最初に実行されるSWFファイルはHTML5に変換しておく必要があるが、あとから実行されるSWFファイルはHTML5に変換しておく必要がない。SWFファイルのままユーザー企業のWebサイトなどに配置できる。配信のたびに、その都度SWFファイルをMAKE5側に取り込み、リアルタイムにHTML5に変換して配信する。

WebブラウザーからSWFを直接アップロード登録可能に

 機能強化ではまた、開発済みのFlashコンテンツ(SWFファイル)を、SWFファイルのままMAKE5にアップロードし、HTML5に変換できるようにした(写真)。従来は、Flashの開発ツールであるAdobe Flash Professionalの機能拡張(エクステンション)を介して同開発ツールの中からMAKE5に登録するやり方に限られていた。今回これを改め、開発ツールがなくても開発済みのSWFファイルさえあれば登録/変換できるようにした。

 さらに、エンドユーザーのWebリクエストを受けてからHTML5コンテンツを配信するまでに要する時間も、最大で54%以上高速化したとしている。これにより、エンドユーザーの待ち時間を軽減できる。

 MAKE5のライセンス体系は、以下の通り(価格は税別)。コンテンツ変換後のHTML5を実際にWeb配信基盤上に置いてアクセス可能な状態にするエクスポート料金が、1コンテンツ当たり6000円で、コンテンツ配信費用は1コンテンツ当たり月額2000円。

■変更履歴
第2段落と第4段落において、変換後のHTMLファイルをMAKE5上に設置しなければならない旨の説明をしていましたが、誤りです。HTMLファイルはユーザー企業側に設置できます。HTMLからMAKE5上のエンジンを呼び出して動作する形となります。以上、お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2014/03/13 15:50]