写真●3月10日に行われた第2回「Apps Cafe」
写真●3月10日に行われた第2回「Apps Cafe」
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 2014年3月10日、ソフトニックが、アプリ開発者向けの交流イベント「Apps Cafe」を開催した(写真)。ソフトニックは、スペインに本社を置く企業であり、世界各地でモバイルおよびパソコン向けアプリのレビューサイトを運営している。対象国は29、対応言語数は10に上る。開発者向けの専用サイトも用意しており、無料で紹介できる。

 第2回の開催となる今回は、米国、欧州、中国のアプリ事情に詳しいキーパーソンが登壇し、パネルディスカッションなどを通じて約40人の参加者と意見交換した。今回の登壇者は、ソフトニック側から米国事情に詳しいサンティアゴ・アラーノ氏、欧州事情に詳しいアレクサンダー・シュワルツ氏とハイメ・ヒメネス氏、そして外部ゲストであるアドイノベーションの箭内実氏だ。ソフトニックジャパンの編集長を務める増田真樹氏は、パネルディスカッションのモデレータを務めると同時に、各地のアプリ事情との比較用として、日本のアプリ事情を紹介した。

 アラーノ氏は、米国市場が成熟していることから、多くの開発者が新興国市場に成長を求めているとした。シュワルツ氏は、欧州市場が米国の2倍の人口を抱えるものの、複数の言語が使われており、通信事業者数も100社以上あるので、一貫した戦略を立てにくいという事情を説明した。同氏によると、中国やインドなどのソフト開発者が、スペイン経由で中南米への進出を計画しているという。箭内氏は、中国のアプリ市場規模や通信事情、OS別のアプリ勢力図、現地の有力企業などを報告。パケット定額制がまだ普及していないので、大容量のアプリは厳しいなどとアドバイスした。

 パネルディスカッションでは、App StoreやGoogle Playに代わる独自マーケット、HTML5の普及度合などが議論された。参加者からは、海外における有料アプリの価格帯、法規制への対応、欧州でハブ拠点とすべき国、などの質問があがった。