写真●CDS-NSの外観
写真●CDS-NSの外観
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 コンピュータダイナミックスは2014年3月11日、SAN/NAS兼用の多機能ストレージ「CDS-NS」(写真)を発表、同日販売を開始した。レプリケーションや重複排除といった各種のストレージ機能群を、オプションではなく標準で提供することによって、価格メリットを打ち出した。価格は、最小構成(容量24Tバイト)で180万円から、最大構成(容量1ペタバイト)で4800万円。販売目標は、今後1年間で500セット。

 CDS-NSは、エントリー規模から中堅企業のファイルサーバー用途を狙った、SAN/NAS兼用ストレージである。ユーザー/グループごとに、フォルダーにクオータ(容量の上限)を設定できる。特徴は、多機能であること。具体的には、バックアップ機能として、スナップショット、ボリュームミラー、きょう体間のレプリケーションなどが可能。さらに、データの重複排除、暗号化、SANボリュームのシンプロビジョニング(容量仮想化)といった機能群を標準で利用できる。

 コントローラーには、ZFSベースの独自OSを搭載した。NAS機能は、CIFS/NFS/AFPを利用できる。SAN機能は、標準ではiSCSI、オプションのFC(FibreChannel)ポートを接続するとFCストレージとして利用可能。NAS/iSCSIやFCのポートは、最大で16ポートまで拡張できる(複数チャネルによる高速化が可能)。NASボリュームとSANボリュームは1台のきょう体内で混在可能で、ディスクもSSD/SAS/ニアラインSATAを混在できる。SSDをキャッシュとして使う設定もできる。

 モデル構成は、スロット数に応じて、「CDS-NS3012」(2U、12スロット)と「CDS-NS3016」(3U、16スロット)の2タイプを用意した。さらに、コントローラーの冗長構成に応じて、「Sモデル」(シングルコントローラ)と「Rモデル」(デュアルコントローラ)の2タイプを用意した。これにより、CDS-NS3012Sは、12スロットのシングルコントローラーモデルを指す。

 これらの基本きょう体とは別に、容量拡張用のJBOD「CDS-NS2000-JBOD」(48スロットまたは60スロット)を用意した。最大構成時は、16スロットの基本きょう体×1台と、60スロットのJBOD×4台をつなげた、合計256スロットになる(容量4TバイトのニアラインSATAを使うと、全容量は1ペタバイト)。