写真●Optimal Biz for Mobileの新機能の概要(出典:オプティム)
写真●Optimal Biz for Mobileの新機能の概要(出典:オプティム)
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 オプティムは2014年3月7日、MDM(モバイル端末管理)ソフト「Optimal Biz for Mobile」の新版において、位置と時刻の組み合わせによってセキュリティポリシーを自動的に切り替える機能を追加すると発表した。同機能は、2014年度(4月以降)の早い時期に、まずはWindows版から実装する予定である。

 前提となるOptimal Biz for Mobileとは、MDMソフトである。インストールされているソフトウエア情報の収集や、特定アプリケーションの利用制限、接続可能なWebサイトの制限、ウイルス対策、VPN接続、端末紛失時のリモート消去---など、MDMソフトとして一般的な機能を一通りそろえる。Windowsやスマートデバイス(Android/iOS)上で動作する。

 2014年度の機能強化では、まずはWindows端末を対象に、ユーザー情報だけでなく、場所と時刻の情報を組み合わせてセキュリティポリシーを切り替えられる機能を追加する(写真)。例えば、会社にいて日中の時間帯であれば、仕事用のポリシーを適用し、それ以外(会社にいない場合や夜間の時間帯)では個人用のポリシーを適用する、といった使い分けができる(なお、最初の強化では場所の判別機能だけを追加し、時刻を組み合わせた判別は、その後の機能拡張で対応する)。

 場所の判別方法としては、IPアドレスなどの既存の方法ではなく、無線LANアクセスポイントが圏内にあるかどうか(指定したSSIDとMACアドレスが参照できるかどうか)といった、位置情報を表す独自の手法を用いる。当初は無線LANアクセスポイントを利用して場所を判別するが、これ以外の判別方法(GPSやNFC連携など)も使えるように順次拡張するという。

 なお、典型的なポリシー設定では、仕事用のポリシーにおいて、仕事用のアプリケーションを実行可能にし、インターネットやゲームの利用を制限する。反対に、個人用のポリシーにおいては、仕事用のアプリケーションの利用を制限し、インターネットやゲームを自由に利用できるようにする。

 記事執筆現在におけるOptimal Biz for Mobileの価格は、オンプレミスの場合は個別見積もり。SaaS型の場合は、基本機能が月額300円程度、機能追加で最大で700円程度である(関連記事:オプティム、MDMソフトの新版で一括設定/配信のメンテナンス性を強化)。