写真1●Dell Networking Nシリーズの外観
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写真2●米デルのDell Networking部門でプロダクトマーケティング・ディレクターを務めるジョナサン・セクラー(Jonathan Seckler)氏
写真2●米デルのDell Networking部門でプロダクトマーケティング・ディレクターを務めるジョナサン・セクラー(Jonathan Seckler)氏
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 デルは2014年3月6日、キャンパス(オフィス)向けネットワークスイッチ群のアーキテクチャーを刷新し、最新の汎用ハードウエアにLinuxベースの新開発OSを搭載した「Dell Networking Nシリーズ」(写真1)を発表した。ユーザーインタフェースはこれまで通り、業界標準(Cicso IOS互換)のCLI(コマンドラインインタフェース)を利用できる。2014年3月中の出荷を予定する。

 Nシリーズは、オフィスのアグリゲーションやコア、またはサーバー/ストレージのエッジとしての用途に適した、ラックマウント型のL2/L3スイッチ製品である。業界で標準的に使われているASICやプロセッサーを採用した汎用的なハードウエアに、Linuxベースの新OS「Dell Networking OS 6」を搭載した。

 米デルのDell Networking部門 プロダクトマーケティング・ディレクターを務めるジョナサン・セクラー氏によれば、ハードウエアでは差別化が図れないので、「ソフトウエア面で利便性を追求した」という(写真2)。Linuxの採用によって新機能への対応などを容易にしつつ、ネットワーク管理者に対しては業界標準のCLIで設定やメンテナンスを容易にしている。ユーザー向けのCLI/GUIのほかには、外部の運用管理ソフトから制御しやすいよう、REST APIなども公開。さらに、OpenFlow 1.0準拠のスイッチとしても機能する。

 搭載ポートの種類に応じて、3機種を用意した(価格は税別)。「N2000シリーズ」は、1GbEポートを備えたL2スイッチである。価格は、30万5600円から。「N3000シリーズ」は、1GbEポートを備えたL2/L3スイッチである。価格は、59万6900円から。「N4000シリーズ」は、10GbEポートを備えたL2/L3スイッチである。価格は個別見積もり。いずれも、24ポートまたは48ポートのモデルを用意しており、最大で12台までのスタック接続ができる。さらに、冗長化構成時は、STPの代わりにMLAGを使って接続リンクを有効利用できる。

 同社のスイッチ製品群には大きく、Dell PowerConnect系列(オフィス向け)と、買収した米Force10 Networks系列(データセンター向け)の二つがある。今回のNシリーズは、オフィス向けの中位から上位のモデル(モデル5500以上)をリプレースするものとなる。なお、データセンター向けの米Force10 Networks系列に搭載されているOSはFTOS(Force10 Operating System)だが、今後は米Cumulus NetworksのLinuxも載せられるようにするという。