画面●カナダ フレックスコイン(Flexcoin)のWebサイト
画面●カナダ フレックスコイン(Flexcoin)のWebサイト
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 仮想通貨「Bitcoin」に関する銀行業務サービスを提供していたカナダのフレックスコイン(Flexcoin)は2014年3月4日、利用客から預かっていたBitcoinをサイバー攻撃により盗まれたことを明らかにした(画面)。盗まれたのは896BTCで、現在の相場で約6000万円相当だという。

 同社によれば、サイバー攻撃を受けたのは3月2日。オンラインの保存領域である「ホットワレット(hot wallet)」に置かれていた全てのBitcoinが不正に引き出されたという。オフラインの「コールドストレージ」に置かれていたBitcoinは無事だったので、利用客本人であることが確認できれば手数料なしで引き出せるようにするという。

 フレックスコインでは、今回の損害を補う資産はないため、同日、サービスを終了することを表明した。

 2月26日には、Bitcoinの大手取引所「Mt.GOX」がサイバー攻撃を受けたとして取引を全面停止。運営会社の「MTGOX」は2月28日、東京地方裁判所に民事再生手続きの開始を申請している(関連記事)。このケースでは、サイバー攻撃によって、利用客が預けた75万BTCと自社保有分10万BTCのほぼ全て(2月28日時点のレートで合計約490億円)が消失したとしている。

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