写真1●フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが発表会を開催。デジタル・ネットワーキング製品本部の岩瀬肇部長が説明した
写真1●フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが発表会を開催。デジタル・ネットワーキング製品本部の岩瀬肇部長が説明した
[画像のクリックで拡大表示]
図1●Switch Softwareのブロック図
図1●Switch Softwareのブロック図
[画像のクリックで拡大表示]
図2●Director Softwareのブロック図
図2●Director Softwareのブロック図
[画像のクリックで拡大表示]

 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは2014年3月5日、SDN(Software Defined Network)対応機器の開発を容易にする「VortiQa SDNソリューション」を発表した。自社のネットワーク向けSoC(System on a Chip)である「QorIQ」向けのソフトウエア製品として、SDN対応機器メーカー向けに販売する。

 SDNやNFV(Network Function Virtualization)は、データセンターなどにおけるネットワーク機器の構成を柔軟に変更できる技術として注目を集めており、「今後5年間のネットワーク技術を変革する新技術であり、ネットワーク機器のプロセッサーメーカーとして無視できない」(デジタル・ネットワーキング製品本部の岩瀬肇部長、写真1)。そこで、参照用の実装ではなく、製品として組み込めるレベルに質を高め、機能を検証したソフトウエアを機器メーカーに提供する。これにより機器メーカーはネットワーク機器の開発時間を短縮できる。

 VortiQa SDNソリューションは大きく「Switch Software」と「Director Software」で構成される。Switch Softwareはハードウエアに組み込まれ、ネットワークパケットの切り替えなどを実行する。その際の制御用コマンドをOpenFlowの制御ソフトウエアから受け取る(図1)。Director SoftwareはOpenFlow準拠の制御ソフトウエアであり、Linuxで動作するソフトとSDNの機能を結びつける機能を備える(図2)。

 QorIQシリーズは現在Powerアーキテクチャーに基づくプロセッサーコアを搭載しているが、次世代製品の「QorIQ Layerscape」はARMアーキテクチャーのコアとPowerアーキテクチャーの両方に対応する。VortiQa SDNソリューションもQorIQ Layerscapeに対応するため、ARMアーキテクチャーのコアで動作できるようにする。