写真●中国ファーウェイの通信インフラ系の展示ブース。残念ながらブース内は撮影不可だった
写真●中国ファーウェイの通信インフラ系の展示ブース。残念ながらブース内は撮影不可だった
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 2014年2月24日から27日にかけてスペイン・バルセロナで開催した「Mobile World Congress 2014(MWC2014)」では、昨年と同様に「NFV(Network Functions Virtualisation)」が大きなトレンドとなった(関連記事:NFVが変える通信の未来)。NFVとは、専用ハードウエアで実現していた通信事業者のネットワーク機能をソフトウエア化し、汎用の仮想化基盤上に集約する仕組みのこと。

 中でも中国ファーウェイは、特徴的なNFVソリューションを紹介していた(写真)。通信事業者向けに特化したオーケストレーター機能だ。残念ながら昨年と同様、ブース内での写真撮影は不可だったので、文章だけで紹介する(関連記事:[MWC2013]中国ファーウェイが考える無線の進化とキャリア網のSDN化)。

 今回のNFVデモは、同社製のX86サーバー「FusionEngine」、KVMとOpenStackをベースとした同社製のクラウドOS「FusionSphere OS」を利用。これらの仮想化基盤上に、EPC(Evolved Packet Core)やIMS(IP Multimedia Subsystem)といった携帯コア網の各ノードを構築して実施した。

 これだけでも基本的なNFVシステムとして動作するが、EPCやIMSは複雑化しているため、起動に時間がかかってしまう。さらに管理画面は仮想マシンをベースとした表示であるため、通信事業者が把握したい収容数や接続の成功率、スループットなどは分からない。このような通信事業者向けに求められる要件を、ファーウェイでは「MANO」(Management And Network Orchestration)と呼ぶオーケストレーター機能として独立させた。