写真1●日本IBM ソフトウェア事業 インフォメーション・マネジメント事業部 ビッグデータ&DWH製品営業部の中林紀彦部長<br>(写真:井上 裕康)
写真1●日本IBM ソフトウェア事業 インフォメーション・マネジメント事業部 ビッグデータ&DWH製品営業部の中林紀彦部長<br>(写真:井上 裕康)
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写真2●成功事例を基に見いだしたビッグデータ分析の秘訣
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 「ビッグデータ革命の第1章は、部分的な取り組みにすぎなかった。しかし第2章では、きっちりと全体像を描いて取り組むことが大切になる」――。2014年2月27日、「Cloud Days Tokyo/ビッグデータEXPO/スマートフォン&タブレット/Security」に登壇した日本IBM ソフトウェア事業 インフォメーション・マネジメント事業部 ビッグデータ&DWH製品営業部の中林紀彦部長(写真1)は、ビッグデータが本格普及する時代に成功する秘訣をこう語った。その具体的な内容は、3ステップ9要素にまとめられるという。

 中林氏は冒頭、「ビッグデータ革命」というものが一気に起こり得るものではなく、緩やかに進行するものだと指摘。「フォードが1908年に自動車を販売開始してから、一気に自動車が普及したわけではない。しばらくは馬車の時代が続いた。ただ、道路が整備され、ガソリンスタンドができ、信号といった法整備が進むなど、周囲の環境が整っていくと、いつの間にか“当たり前”の状況になった。それを後世の人は『モータリゼーション革命』と呼んだ」。

 ITの世界もこれと同じだ。70~80年代は大型汎用機で業務処理を行っていたが、最近はWebシステムでの業務処理が増えている。しかし、それはある日突然置き換わったわけではなく、緩やかに移行して、気が付くと当たり前になっていた。インターネットに関しても、Windows 95が登場してインターネットが使われ始めた当初は、今日ほどオンラインショッピングが当たり前になるとは誰も思っていなかっただろう。

 そして中林氏によれば、時代は「もう一段上の次元」に進もうとしている。世界的なインターネットの普及、モバイル機器やクラウド環境の整備、センサー技術の進化、ソーシャルネットワークの拡大などに支えられて、「行政、消費、金融、流通などが大きく変わりつつある。これを後世の人は、『ビッグデータ革命』と呼ぶだろう。今はまさにその入り口にいると考えてよい」。