写真●6~7人のチームに分かれて演習に挑戦。後ろから画面をのぞき込んでサポートしているのが分析チームの長谷川誠マネジャー
写真●6~7人のチームに分かれて演習に挑戦。後ろから画面をのぞき込んでサポートしているのが分析チームの長谷川誠マネジャー
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 作業用品販売のワークマンは、2014年2月、店舗への営業や指導を担当するスーパーバイザーが、エクセルのスキルを教え合う研修を開始した(写真)。エクセルに詳しいスーパーバイザーが、仕事での利用シーンに合わせて、覚えておくと便利な使い方をほかのメンバーに教えていく。70人のメンバーを3回に分けて研修に参加させ、1日かけてスキルを習得する。スーパーバイザーのエクセル活用力を底上げするほか、今後店舗に導入するデータ集計システムを円滑に運用する狙いもある。

 「作業服のコンビニエンスストア」というコンセプトを掲げるワークマンは、作業用のジャンパーやパンツ、安全靴、軍手などを販売する店舗を全国に約730店展開する。2014年3月期には4期連続の増収増益を見込み業績も好調。フランチャイズ店が大半を占める。スーパーバイザーが担当店舗を巡回し、仕入れや陳列、販促などのアドバイスを与える。

 2014年中に、各店舗で売れ筋商品の検索や販売動向の分析ができる集計システムを導入する予定。これに先立ってスーパーバイザーのデータ活用スキルを高めるためにエクセル研修に着手した。スーパーバイザーが講師を務め、それぞれが持つスキルをほかのメンバーに教えることで全体の底上げを図る。

分析チームが業務経験を基に演習問題を作成

 まず2013年夏、スーパーバイズ部内に9人の有志のメンバーからなる「分析チーム」を立ち上げた。リーダーを務める長谷川誠マネジャーがまず基本の使い方をマニュアルにまとめた。

 このマニュアルを基に、各メンバーは「シートの作成や保存などの基本」「グラフ」「関数」などのパートをそれぞれ担当し、研修用の資料を作成した。予算実績の比較や客数の集計、税込金額の算出など、実際の仕事で使うケースを想定した演習問題を盛り込んだ。