写真●NECモバイルPOSソリューションの画面
写真●NECモバイルPOSソリューションの画面
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 NECは2014年2月27日、国内の中小規模店舗に向けて、iPadから利用するクラウド型のPOS(販売時点情報管理)ソフト「NECモバイルPOSソリューション」(写真)を販売すると発表した。2013年から台湾で提供してきた実績があり、今回、中小企業に強い販売代理店(現在は、サイファの1社)を介して、国内での提供を開始する。想定価格は、1店舗当たり月額5000円から。販売目標は、2018年度末までに国内外で計10万店舗。

 NECモバイルPOSソリューションは、iPadで動作するクラウド型のPOSソフトである。店舗管理(精算、売上管理、分析)、決済(電子マネーなど)、CRM(会員管理、ポイント、クーポン)などの機能を、クラウドから提供する。店舗にiPadさえあれば、他のハードウエアやソフトウエアを用意することなく、最短で契約当日からPOSを開始できる。必要に応じて、キャッシュドロアーやレシートプリンターなどの周辺機器を組み合わせて使う。

 なお、NECが同ソフトを発表したのは、2012年7月のことである。同年9月から販売を開始し、主に台湾(2013年5月から本格利用)で使われてきた。今回、台湾に続いて国内においても販売を本格化させる考え。これに合わせ、首都圏のレストランや美容室などに関するクーポン付きフリーペーパー「クーポンランド」を発行するサイファと販売提携した。

ソフト連携で予約管理と電子レシートが利用可能に

 さらに今回、サードパーティー製ソフトとの連携機能をオプションで用意し、新たに予約管理機能と電子レシート機能を使えるようにした。

 予約管理機能は、VESPERが提供する予約管理システム「TableSolution」と連携する機能である。従来は手作業で行われていた予約台帳や顧客台帳の情報とPOSの管理情報を統合管理することで、店内配席から注文管理、会計までの一連の業務を効率化する。

 電子レシート機能は、ログノートが提供する電子レシートシステム「iReceipt」と連携する機能である。iReceiptの会員は、店舗での会計時に電子レシートをスマートフォンで受け取り、表示可能になる。一方、店舗は、購入データに応じて顧客に適したクーポンや新商品情報を電子レシートに表示するといった販売促進施策をとれるようになる。