スペイン・バルセロナで2014年2月24日から27日まで開催中の「Mobile World Congress 2014」で、ソニーモバイルコミュニケーションズは発表したばかりのXperia Z2(関連記事)を使うサードパーティー製アプリをブースで紹介・デモしている。Xperia Z2のカメラ機能を使ったり、同社の腕時計型デバイス「SmartWatch 2」と組み合わせたりしたアプリが並んだ。
例えばクックパッドは、同社が2013年12月に買収したスペインのレシピサービス「Mis Recetas」をマルチスクリーンで利用するデモを披露している。Xperia Z2で閲覧しているレシピを、SmartWatch 2の画面に最適化した形にして転送。キッチンで料理している人がスマートフォンの画面ではなく、手首に付けたSmartWatch 2の画面でレシピを確認できるようにした(写真1)。
Xperia Z2のカメラ機能を利用し、ソニーモバイル製の「スマートイメージングスタンド」とゲームコンソールを利用したビデオ会議システム「Camcon」のデモなども見られる(写真2)。ゲームコンソールでスマートイメージングスタンドを操作し、Xperia Z2の位置を調整できる。なお、これらはいずれも、「Multi-Device UX Competition 2014」(日経BP社主催)の優秀作品である。
スマートフォンを使ったAR(拡張現実)のデモも見られる。ソニーの「SmartAR」技術を使ったもので、専用マーカーではなくポスターなどに書かれた画像を認識。高速で追従性の高いARを実現する(写真3)。ブースでは、Xperia Z2とソニーグループの映画コンテンツを利用し、映画のプロモーションを兼ねたO2O(Online to Offline)のデモを体験できる。
スマートフォンメーカーは自社製品のエコシステムを広げるために、サードパーティーの取り込みに力を入れている。ソニーモバイルでは以前からSmartWatchのAPIを公開し、サードパーティーが連携アプリを開発できる体制を整えている。また、韓国サムスン電子は2月24日に発表したTizenベースの腕時計型デバイス「Galaxy Gear 2」「Galaxy Gear Fit」向けのSDK(開発キット)をリリースしている(関連記事)。
ソニーでサードパーティー製アプリやARアプリを担当するUX・マーケティング戦略部門 スマートフォン・コンバージェンス戦略部 プランニング&プロモーション課の加藤圭一プランニングマネジャー(写真4)は、今後、小型のセンサーモジュールである「Core」、SmartWatch、メガネ型情報端末「SmartEyeglass」(関連記事)をターゲットに連携アプリを増やす施策に取り組むとしており、9月にベルリンで開催される「IFA 2014」などの場を通して、サードパーティー製アプリを披露する予定という。