ノルウェー・オスロに本拠を置くオペラ・ソフトウェアは2014年2月24日、スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress(MWC) 2014」で、アンドロイド用アプリ「Opera Max」を発表した。ウェブブラウザーで知られるオペラだが、今回のOpera Maxはブラウザーではなく、スマホで行われるほぼすべてのモバイル通信(ダウンロード)のデータ量を圧縮するアプリ。

 ウェブブラウザーから地図、動画、テキストに至るまで、あらゆるアプリのデータを圧縮できるというのが売りで、モバイル通信が低速なエリアのユーザーや、キャリアによるモバイルデータ量の制限に悩むユーザーをターゲットとしている。当初は米国と欧州向けにユーザー数を限定して提供され、その後は徐々に提供エリアを広げる予定。国内でもスマホの普及に伴い、キャリアの容量制限に悩むユーザーが増えているが、こうしたアプリが広がれば状況は大きく変わる可能性がある。

Opera Max。バックグラウンドで動作するので、一度起動すればユーザーが意識する場面は少ない
Opera Max。バックグラウンドで動作するので、一度起動すればユーザーが意識する場面は少ない
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どのアプリのデータ利用をどれだけ圧縮したかを累積表示。この画面では、動画アプリ「Vimeo」のデータ利用4MB分が2.3MBにまで圧縮されたことがわかる
どのアプリのデータ利用をどれだけ圧縮したかを累積表示。この画面では、動画アプリ「Vimeo」のデータ利用4MB分が2.3MBにまで圧縮されたことがわかる
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 ウェブサイトのデータを圧縮する機能は、いくつかのブラウザーアプリが提供しているが、他のアプリの通信にまで対応したスマホ向けアプリは珍しい。Opera Maxは当初は無料で提供され、その後は一定容量ごとの課金モデルや、広告表示を伴ったフリーミアムモデルなど、複数のビジネスモデルを検討しているという。