写真1●自社オンラインストアのスマホアプリ
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写真2●相川慎太郎事業支援本部デジタルマーケティング部部長
写真2●相川慎太郎事業支援本部デジタルマーケティング部部長
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 ユナイテッドアローズは2014年春に、試着予約サービスを開始する予定である。これは顧客自身がパソコンやスマートフォンから商品の店頭在庫を検索し、気に入った商品があれば、希望する店舗での試着を予約できるサービスである。在庫の取り置きともいえ、ユナイテッドアローズは試着予約の依頼があった商品の在庫を先に引き当てておいて、指定の日時までに該当商品を店舗に用意しておく。顧客は実際に試着してみて納得できれば、その場で購入できる。ネット通販のように、サイト上でいきなり購入手続きに進む必要はなく、店頭で購入を決めた段階で、支払いをすればよい。

 試着予約の開始に先立ち、ユナイテッドアローズは2014年1月から、自社オンラインストアのスマホアプリの配布を開始している(写真1)。iOS版は提供済みで、3月上旬にはAndroid版を追加する予定だ。このスマホアプリでは、店頭の在庫検索機能をキラーコンテンツに据えている。

 ユナイテッドアローズが在庫検索やその先にある試着予約に力点を置くのは、「最近は在庫検索まで済ませてから来店する『目的買い』のお客様が増えているため」と、相川慎太郎事業支援本部デジタルマーケティング部部長は語る(写真2)。顧客のなかにはスマホの画面を店員に見せて、「これください」と言ってくる人もいる。

 ただし、そこで問題が発生することがある。店頭の在庫検索機能は、在庫データの更新頻度が今は1時間半に一度であるため、タイムラグが生じ、検索時点では在庫があったのに、来店してみたら売り切れという状況が起こり得るのだ(関連記事:「ネットは店舗への顧客誘導手段」、ユナイテッドアローズのデジタルマーケティング部長)。