写真●そないぶの概要(出典:京都電子計算)
写真●そないぶの概要(出典:京都電子計算)
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 京都電子計算(KIP)は2014年2月25日、地方公共団体向けのクラウドサービスとして、LGWAN(総合行政ネットワーク)を介してデータをクラウド側にバックアップするサービス「そないぶ」(写真)を発表した。2014年10月から提供する。エージェントサーバー型で動作する法人向けのデータバックアップソフトを、LGWAN環境向けに月額制で提供する。

 そないぶは、LGWANを経由してデータをリモートバックアップするサービスである。LGWANに接続されている地方公共団体が利用できる。LGWANは公共団体専用の広域ネットワーク網であるため、インターネットの代わりにLGWANを使うことで、個人情報などのデータを、より安全に転送できる。そないぶは、LGWAN上で利用できる公式クラウドサービス群「LGWAN-ASP」の一つとして、財団法人地方自治情報センター(LASDEC)の認可を受けたという。

 そないぶは、LGWAN上で利用できるデータバックアップサービスとしては後発に当たるが、エージェントサーバー型で動作するエンタープライズ向けの多機能データバックアップソフトを利用できる点で優位性があるという。具体的には、米CommVault Systemsの「Simpana」を利用する。バックアップ対象サーバー側にSimpanaのエージェントを導入して使う。これにより、スケジュールバックアップなどが可能になる。なお、バックアップ先ストレージには、米EMCのSAN/NAS統合ストレージ「VNXeシリーズ」を採用した。

 データバックアップソフトであるSimpanaの特徴の一つは、重複排除機能を備え、バックアップデータ量を削減できることである。クライアント側での重複排除(バックアップ対象サーバー側で重複を排除してネットワーク転送データ量を減らす方法)も、サーバー側での重複排除(バックアップデータをネットワーク経由で受け取った後で重複を排除することでクライアントに余計な負荷をかけない方法)も、いずれの使い方もできる。

 そないぶのサービス価格(税別)は、基本料金が、データバックアップ用のストレージ容量が50Gバイト付いて月額4万円。ストレージを増設する場合は、追加50Gバイト当たり月額1万2000円。