非接触充電(ワイヤレス給電)技術を推進する業界団体Alliance for Wireless Power(A4WP)は現地時間2014年2月20日、大手パソコンOEMとして初めて米Dellが加盟したと発表した。また、ノートパソコンなどを対象とした、より高い給電能力への取り組みも明らかにした。

 A4WPは、2012年に米Qualcommや韓国Samsung Electronicsが中心となって立ち上げた。米Broadcom、米Gill Electronics、米Integrated Device Technology(IDT)、米Intel、SamsungグループのSamsung Electro-Mechanics、米WiTricityが理事会企業に名を連ねるほか、富士通、中国Haier(海爾)、台湾HTC、韓国LG Electronics、パナソニック、米SanDiskなどが参加している。

 同アライアンスが現在標準化に取り組んでいるワイヤレス充電の磁気共鳴技術規格「Rezence」は、スマートフォンをドックなどに設置することなく、同時に複数の端末を充電できる。

 A4WPの新たな取り組みでは、20~50ワットのワイヤレス給電を可能にする技術策定を目指す。ノートパソコンやUltrabookなど、スマートフォンより電力消費量が高い電子器機向けの採用を想定する。

 A4WPは、「Dellの加入は、スマートフォンにとどまらず、さまざまな電子器機に対応したワイヤレス給電規格策定の重要性を示すものだ」と述べている。

 Rezence以外のワイヤレス充電規格としては、Wireless Power Consortium(WPC)の「Qi」などがある。WPCにはQualcomm、Samsung、IDTらも参加しており、ソニー、フィンランドNokia、中国Huawei Technologies(華為技術)などもメンバーになっている。

[発表資料へ]