Facebookに買収されたWhatsAppのサイト
Facebookに買収されたWhatsAppのサイト
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 米Facebookは現地時間2014年2月19日、スマートフォン向けメッセージングアプリケーションを手がける米WhatsAppを約160億ドルで買収することで最終合意したと発表した。

 Facebookは現金40億ドルと約120億ドル相当のFacebook株式を支払う。また、手続き完了から4年にわたって、合計30億ドル相当の制限付き株(RSU)をWhatsApp創業者および従業員に付与することも合意条件に含まれている。

 WhatsAppは米カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置く、米Yahoo!の元従業員2人が設立したベンチャー企業。同名の有料アプリケーションでは、テキストのほか、写真や動画、音声ノートなどをユーザー間で送受信できる。iOS、Android、 BlackBerry、 Windows Phone、Symbian向けを用意している。月間ユーザーは4億5000万人を超え、その70%は毎日アクセスしている。急速な成長を続けており、現在、毎日100万人以上が新規登録しているという。

 WhatsAppは買収後も独立したブランドを維持し、従来の本拠のまま事業を継続する。Jan Koum共同創業者兼最高経営責任者(CEO)はFacebookの取締役に就任する。Facebookが以前から提供している「Messenger」アプリケーションは、引き続きWhatsAppとは別に運用する。

 なお、当局の承認が得られないなど一定の理由により買収が成立しなかった場合、Facebookは違約金としてWhatsAppに10億ドルの現金と10億ドル相当の株式を支払うことになる。

 WhatsAppを巡っては昨年4月に、米Googleが買収に向けて交渉中と報じられた(関連記事:Google、人気メッセンジャーアプリの「WhatsApp」を買収か、海外メディア報道)。その際、買収の提示額は「10億ドル近くにつり上がっている」と伝えられていた。

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■変更履歴
 当初、本文の第2段落で「現金40億ドルと約12億ドル」としていましたが,正しくは「現金40億ドルと約120億ドル」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2014/2/20 12:15]