写真●ラックに搭載したNX7700xの外観(HAクラスタリングソフトとの連携デモンストレーシションを実演して見せた)
写真●ラックに搭載したNX7700xの外観(HAクラスタリングソフトとの連携デモンストレーシションを実演して見せた)
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 NECは2014年2月19日、予備のCPUコアによって可用性を高めたPCサーバー機「NX7700xシリーズ」(写真)を発表、同日販売を開始した。3月28日から出荷する。CPUにXeonを採用したWindows/Linuxサーバーでありながら、UNIX(Itanium2/HP-UX)サーバー機「NX7700i」と同等の信頼性を確保した。販売目標は、今後3年間で1000システム。ビッグデータ分析や社会インフラ基盤などの用途に向けて販売する。

 NX7700xは、ハードウエアの信頼性を高めたPCサーバー機である。最大の特徴は、障害が起こる予兆としてエラーの発生頻度が高くなったCPUコアを自動的に切り離して、予備のCPUコアに置き換えられること。NX7700xは15コアのCPUを搭載しており、ライセンスキーによって、有効にするコア数を決められる(運用後もライセンスキーの追加だけで有効コア数を動的に増やせる)。有効コア数を決めると、残りの使っていないコアを、代替用の予備コアとして利用できる。15コア全てを有効コアにした場合は、予備のコアはなくなる。

 一般のPCサーバーや、同社がこれまで提供してきたPCサーバーの場合、CPUコアの一部を予備のコアとして運用する機能は持っていない。これに対して、同社のUNIXサーバー(NX7700i)では、予備のコアを運用できる。今回のNX7700xは、OSとしてWindows/Linuxが動作する汎用のPCサーバーでありながら、CPU障害に対する可用性をUNIXサーバー並みに高めた製品という位置付けになる。

 NECがNX7700xのような可用性重視のPCサーバーを製品化した背景には、ビッグデータ分析や社会インフラ基盤などの、処理性能と可用性がともに求められる新たな市場が活性化している、という状況がある。この市場に対して、UNIXサーバーとは別に、Windows/Linuxが動作するPCサーバーの需要があるという。販売予測は、UNIXサーバーのNX7700iとPCサーバーのNX7700xとで同等としている。