写真●MIRACLE ZBX8200のきょう体であるFUJITSU Server PRIMERGY RX200 S8の外観
写真●MIRACLE ZBX8200のきょう体であるFUJITSU Server PRIMERGY RX200 S8の外観
[画像のクリックで拡大表示]

 ミラクル・リナックスは2014年2月18日、Zabbixベースのシステム監視ソフト「MIRACLE ZBX Enterprise Pack V2.0」を搭載したアプライアンスサーバー機のハイエンド機種「MIRACLE ZBX8200」(写真)を発表した。既存機種「MIRACLE ZBX8000a」の後継機に相当する。ZBX8000a同様に、1000台または10万項目までの監視が可能で、HA(高可用性)クラスター構成で運用できる。

 システム監視ソフトのMIRACLE ZBXをプリインストールしている。MIRACLE ZBXとは、オープンソースのZabbixをベースとしつつ法人向けに改良したソフトであり、不具合の修正や機能拡張を施している(関連記事:OSS監視ツールZabbixの改良版「MIRACLE ZBX 2.0」、ミラクル・リナックスが無償公開)。ZBX8200が搭載するMIRACLE ZBXのEnterprise Packではさらに、データベースにMySQL 5.5を採用して大規模システムを監視できるようにしている。

 ミラクル・リナックスでは監視対象のシステム規模に応じて、全4機種(ZBX1200/ZBX3200/ZBX6200/ZBX8200)のハードウエアアプライアンスを用意している。ZBX8200は、これらのうち、監視対象1000台または10万項目までをカバーするハイエンド機種という位置付け。これに対して、ZBX6200は600台または6万項目までをカバー、ZBX3200は200台または2万項目までをカバー、ZBX1200は50台または5000項目までをカバーする。

可用性を確保、システム構築/サポートとセットで提供

 他の機種と比べたハイエンド機種の違いは、HA(高可用性)クラスタリングソフトの「CLUSTERPRO X3.1」やMIRACLE ZBXのオプションテンプレートなどを最初からバンドルしている点である。さらに、ハイエンドモデルでは、アプライアンス単体での提供ではなく、ユーザー先に出向いての導入/設定サービスやサポートサービスを含めたシステム導入パッケージとして、主にSIベンダーを介して提供する形態をとる。

 既存機種のZBX8000aと比べた違いは、MIRACLE ZBXのバージョンを、1.8から2.0へと更新したこと、バンドルするオプションを増やしたこと、きょう体のPCサーバーを刷新したこと、---などである。オプションテンプレートについては、ZBX8000aにも含まれていた「設定バックアップオプション」に加えて、新たに「監視データ出力オプション」と、富士通製サーバー監視用の「PRIMERGY監視テンプレート」をバンドルした。なお、ハードウエアには、富士通の「FUJITSU Server PRIMERGY RX200 S8」を採用した。

 ZBX8200の価格はオープンで各SIベンダーによるが、5年間継続利用した場合、ソフトウエアライセンスやサポート費用、システム構築費用などを個別に購入して積み上げた場合と比べて、約45%削減できるという。なお、その他の機種の価格(5%消費税込み)は、ZBX6200が36万7500円、ZBX3200が23万1000円、ZBX1200が12万6000円である。