写真1●a100T/a100Wの外観
写真1●a100T/a100Wの外観
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写真2●a100T/a100Wの外観(横から見た様子)
写真2●a100T/a100Wの外観(横から見た様子)
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 台湾Atrust Computerの日本事務所は2014年2月18日、ディスプレイ一体型として省スペース化を図ったシンクライアント端末を発表、同日販売を開始した(写真1)。ARMプロセッサー搭載の汎用端末「a100T」と、PCoIP処理チップ搭載のVMware Horizon View専用端末「a100W」の2機種である。市場予想価格(5%消費税込み)は、a100Tが5万5000円前後、a100Wが6万円前後。

 液晶ディスプレイ一体型のシンクライアント端末である。一般的なシンクライアント端末とは異なり、ディスプレイ背面にマウントしたり、ディスプレイケーブルを接続したりする必要がない(写真2)。冷却用の空調ファンも搭載しない。表示サイズは21.5インチで、解像度は1920×1080ドット。ボタン類は全て前面に配置し、LANケーブルや電源ケーブル、USBケーブルなどは背面に配置した。

 用途に応じて2機種を用意した。一つ目のa100Tは、ARMプロセッサー「TI M8148」とシンクライアント用OSを搭載した汎用端末である。Citrix ICAやMicrosoft RDPなど、各種のシンクライアントプロトコルが動作する。これにより、米Citrix Systems、米Microsoft、米VMwareなど、各社の仮想デスクトップを遠隔操作できる。

 もう一つのa100Wは、米VMwareの仮想デスクトップソフトのVMware Horizon Viewが採用しているシンクライアントプロトコル「PCoIP」(PC over IP)をハードウエア処理する専用チップ「Teradici TERA2321」を搭載した、VMware Horizon View専用端末である。汎用CPUや汎用OSを用いた端末とは異なり、専用のチップとすることで、ソフトウエアのアップグレードといったメンテナンス作業を不要にしている。