写真●左から、「CODE BLUE」実行委員長の佐々木良一氏、レビューボード長の鵜飼裕司氏、基調講演のスピーカーであるジェフ・モス氏およびクリス・イーグル氏、発起人兼事務局の篠田佳奈氏
写真●左から、「CODE BLUE」実行委員長の佐々木良一氏、レビューボード長の鵜飼裕司氏、基調講演のスピーカーであるジェフ・モス氏およびクリス・イーグル氏、発起人兼事務局の篠田佳奈氏
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 「情報セキュリティの人材を育てる場にしたい」――。情報セキュリティの国際会議「CODE BLUE」の実行委員長を務める、東京電機大学の佐々木良一教授は2014年2月17日、記者発表会の席上、同会議の開催目的などを説明した(写真)。

 CODE BLUEは、国内のスタッフや専門家によって国内で開催される、日本発の情報セキュリティ国際会議。今回が1回目。日本語で論文の執筆や講演できることなどが特徴。講演時には同時通訳を用意する。

 これにより、英語が原因で国際会議の参加をためらっていた国内の専門家の参加を促す。今回は、韓国語による講演もサポート。「日本語に限らず、非英語圏の専門家を発掘し、世界に紹介したい」(CODE BLUEの発起人であり、事務局を務める篠田佳奈氏)。

 CODE BLUEでは、専門家による講演だけではなく、会議参加者の交流の場なども用意。研究者同士の情報交換の場を設けることで、セキュリティ人材の育成を図る。「人材の育成には、情報を共有する場が必要だ。CODE BLUEがその場になればと考えている」(佐々木教授)。

 CODE BLUEでは、厳しい審査を通過した12件の論文が、基調講演2件とともに2日間にわたって発表される。今回の論文を審査したFFRIの鵜飼裕司 代表取締役社長は、「日本からトップレベルのセキュリティ人材を輩出する場にしたい」と意気込む。「サイバー攻撃は世界中で問題になっている。グローバルのセキュリティ向上に貢献できるような人材や技術を発掘する場として、今後も盛り上げていきたい」(鵜飼氏)。

 2月17日に基調講演を行ったジェフ・モス氏は、「日本でも、国際会議が開催されるほど、セキュリティのカルチャーが生まれてきていて喜ばしい」とコメント。同氏は、米国のセキュリティ会議「Black Hat」や「DefCon」の創立者で、現在はICANNの最高セキュリティ責任者や米国国土安全保障アドバイザリーボードなどを務めている。