写真●Biz/Designer Mobileの画面
写真●Biz/Designer Mobileの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 オープンストリーム(旧アクシスソフト)は2014年2月17日、マルチデバイスで動作するリッチクライアントソフト「Biz/Browser」の周辺製品として、開発支援テンプレート「Biz/Block」を発表、同日販売を開始した。価格(税別)は50万円。業務画面や通信処理など、アプリケーション開発で使う部品をテンプレート化した。また同日、Biz/Browserのライセンス体系を見直し、開発環境をすべて無償化した。

 前提となるBiz/Browserとは、WebシステムでありながらVisual BasicやExcelのようなリッチなGUI操作画面を実現する、リッチクライアント環境向けの開発/実行環境である。画面と業務ロジックを記述したCRSと呼ぶ独自のスクリプトファイルをHTTPでやり取りする仕組み。Webブラウザー(HTML+JavaScript)よりも表現力と操作性が高い画面と帳票を実現する。

 ソフトウエアは、CRSスクリプトの開発環境「Biz/Designer」(Windows上で動作、無償)と、クライアント機の上でCRSスクリプトを実行するランタイム環境「Biz/Browser」(有償)で構成する。製品パッケージは、ランタイムの稼働OSに応じて3種類ある。Windows向けの「Biz/Browser V」、Windows Mobile向けの「Biz/Browser Mobile」、Androidタブレット/iPad向けの「Biz/Browser AI」、である。

 今回新たに用意したBiz/Blockは、CRSスクリプトを開発する際に利用できるテンプレート集である。大きく三つのテンプレート集で構成する。(1)典型的な業務画面を実装した画面テンプレート集、(2)画面の開発に利用できるUI(ユーザーインタフェース)部品群、(3)サーバー接続や通信処理、データ操作処理などを部品化したシステム機能群、である。

Windowsに次いでモバイルも開発環境を無償化

 さらに、Biz/Blockの販売開始と同日、開発環境であるBiz/Designerのライセンスを更新し、Windows向けのBiz/Designer V(2011年5月に無償化)に次いで、モバイル端末向けのBiz/Designer Mobileについても無償化した(写真)。なお、無償化に当たり、有償の開発者向けQ&Aサポート「デベロッパーライセンス」を新設した。価格は1開発者当たり年額10万円。

 モバイル端末向けの開発環境を無償化した背景に一つには、Biz/Browser AIのiPad版の出荷を2014年3月20日に控えているという状況がある(関連記事:オープンストリーム、リッチクライアントBiz/BrowserのiPad版を2014年3月に出荷)。これを機に、モバイル端末向けのBiz/Browserアプリケーションを増やしたいという意向。

 一方、実行環境のライセンスは有償で、以下の通り。Windows向けのBiz/Browser Vは、10ユーザー16万円から。Windows Mobile用のBiz/Browser Mobileと、Androidタブレット/iPad用のBiz/Browser AIは、5ユーザー4万円から。