NTTは2014年2月13日から14日かけてNTT武蔵野研究開発センタで開催される「NTT R&Dフォーラム2014」において、シスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、日本ヒューレット・パッカードと共同で、専用ハードウエアで実現していた通信事業者のネットワーク機能をソフトウエア化し、汎用の仮想化基盤上で構成する「NFV(Network Functions Virtualisation)」のデモを実施する(関連記事:通信事業者がNFVを求める理由、なぜ注目が集まっているのか)。

 今回NTTらが構築したデモは、サービスチェイニング(VNF Forwarding Graphs)と呼ばれるNFVのユースケースの一つだ(関連記事:宅内機器が消える?NFVが変える通信サービス)。汎用サーバーの仮想化基盤上に、ファイアウォールやDPI(Deep Packet Inspection)といったネットワーク機能を構成。仮想ネットワーク機能を柔軟につなぎ合わせることで、ユーザーごとにカスタマイズされたサービスを提供できるようになる(写真1)。

写真1●NTTがシスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、日本ヒューレット・パッカードと共同で構築したユースケースの構成
写真1●NTTがシスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、日本ヒューレット・パッカードと共同で構築したユースケースの構成
出典:NTTの報道発表資料
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 サービスチェイニングを実現することで、例えば次のような新たなサービスが可能になる。親と子どもが利用するブロードバンド回線において、子どもが利用する場合においてのみ仮想ネットワーク機能としてDPI機能をオン。ペアレンタルコントロールを課すようなイメージだ。

 今回のデモでは、サービスチェイニングに関する基礎技術として、NTT研究所が開発した技術を利用。仮想DPI機能としてシスコの仮想ルーター製品「CSR 1000V」、仮想CPE(NATやDHCPなど)機能として日本HPの仮想サービスルーター「VSR1000」、仮想ファイアウォール機能としてジュニパーの仮想セキュリティ製品「Firefly」を活用した。