2014年2月4日、都内で「SOFWAREJAPAN 2014」(主催:情報処理学会)が開催された。ガートナージャパンの日高信彦代表取締役社長は基調講演で、2020年に世界中のデバイスの数が400億弱に達するという予測を示し、「マーケットは破壊的に変化している。従来の立場はいったん忘れて、戦略を立て直さなければ生き残れない」と述べた。
続く招待講演では自動車、セキュリティ、ネット選挙の専門家が、各分野におけるビッグデータ活用の具体的な取り組みと今後への期待や課題を述べた。
まず、自動車に搭載されるIT技術の開発動向を、インテルの野辺継男オートモーティブ・ソリューション・グループ・チーフ・アドバンストサービス・アーキテクト/ダイレクタが解説。野辺氏は日産自動車で自動車のIT化に取り組んだ経歴を持つ。
2016年~2020年に発売される次世代の車について野辺氏は、スピード制限や追い越し禁止、Schoolゾーンといった規制箇所の所在、悪路や路面凍結などの路面状況といった情報が、先行車によって地図サーバーに蓄えられ、後続車の安全運行に生かされるようになると語った。
そのうえで、「自動車からのデータをサーバーで分析処理し、運転者にフィードバックするということに取り組んできたが、これから自動車に追加される機能のほとんどがIT技術。自動車とITの組み合わせが、日本の産業を活性化するのではないかと考えている」と述べた。