写真●都道府県CIOフォーラムで講演する遠藤紘一政府CIO
写真●都道府県CIOフォーラムで講演する遠藤紘一政府CIO
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 2014年2月4日・5日の2日間、東京都内で開催されている都道府県CIOフォーラム第11回春季会合で、内閣情報通信政策監(政府CIO)の遠藤紘一氏が「オープンデータ政策の推進」という題で、政府や自治体が保持するデータの利活用に関して講演した(写真)。

 遠藤氏は、まず政府のオープンデータ戦略に関して説明した。「民間に上手に活用してもらうのが目的。政府も自治体も、データをどうやって使いやすく、探しやすい形で提供するかを考えなくてはいけない」と指摘。2013年6月に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」の中でうたっている、新産業・新サービスが創出されるような社会、健康で安心して生活できる社会、世界一安全で災害に強い社会、便利な暮らしができる社会の4項目を目指すとした。

 2012年8月に、民間から政府CIOに任用された遠藤氏。まず同年12月から、様々な形式で公開されているデータの標準化・共通化に着手した。最初に手がけたのは用語の統一で、「同じ言葉でも、省ごとに意味が違っていたので、利用者が混乱していた。これをできるだけなくすことから始めた」(遠藤氏)。今後整備する情報システムでは、原則として国際標準に適合した文字情報基盤を活用し、データフォーマットや用語、コード、文字などの標準化・共通化を進めていくと明言した。

 2013年の暮れには、データカタログサイト「DATA.GO.JP」の試行版を公開。9000件のデータを掲載しているが、「今後もっと公開データを増やして、今年中に本格公開したい」と意欲を見せた。また、「カタログサイトにかなりのアクセスがあり、感想・意見・要望が寄せられている。今後は、活用方法を尋ねるなどして、面白い活用方法があれば公開していく考えもある。APIの公開も進めていく」と付け加えた。