米Microsoftは現地時間2014年2月4日、同社設立以来3人目の最高経営責任者(CEO)に就いたSatya Nadella氏が従業員にあてた電子メールを公開した。同氏は、明確な目的を持ち、イノベーションを最優先することを従業員に呼びかけている。

 Nadella氏はメッセージの中で「この偉大な企業を指揮するは最高の栄誉だ」と述べ、CEO就任にあたって、同社設立者のBill Gates氏によりいっそうMicrosoftのために時間を割き、技術と製品に取り組んでくれるよう頼んだことを明らかにした。

 また同氏は、これからの10年、コンピューティングがいっそう生活のあらゆるシーンに存在し、周囲から情報が得られる環境が実現することを確信しているとし、「当社が目の前にある機会をつかみ取るには、これまでモバイルファースト、クラウドファーストの世界に向けて取り組んできたことを一から描き直すことが必要となる」と続けた。

 さらに「われわれは、さまざまなデバイスとサービスを通じてあらゆる人々や組織に力を与えられるソフトウエアのパワーを備えた唯一の存在だ」と述べ、「多くの企業が世界を変えたいと切望している。しかし、そのために必要なすべての要素を持っている企業はほとんどない。Microsoftは人材、資金、不屈の精神すべてが豊富にそろっている」と結んだ。

 Steve Ballmer前CEOも従業員に電子メールを送信し、「Microsoftの将来に大いに高揚している」と述べた。Nadella氏について「強力な技術的スキルと優れたビジネス洞察力を持っている」と賞賛し、従業員に対しては「目的に集中し、前進し続けてほしい」と呼びかけた。

 また、物言う株主として知られる米投資会社ValueAct Capitalは「Nadella氏指名を強く支持する」との声明を同日発表している。

[発表資料(Satya Nadella氏の従業員あてメッセージ)]
[発表資料(Steve Ballmer氏の従業員あてメッセージ)]
[発表資料(ValueActの声明)]